25AM43|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
GVH反応が最も起きやすい移植臓器はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
移植片対宿主(GVH)反応が起こる条件を問う問題です。
解説
GVH反応(移植片対宿主反応)は、通常の拒絶反応とは逆向きの反応です。すなわち、移植された組織に含まれる免疫細胞(ドナーのT細胞)が、受け手(レシピエント)の身体を異物と認識して攻撃する反応です。
この反応が起こるためには、移植片に免疫応答を担う細胞が豊富に含まれていること、そして受け手の免疫が抑制されていることが必要です。
骨髄は、造血幹細胞とともに成熟したT細胞を多く含む組織であり、しかも移植の前処置として受け手の免疫が徹底的に抑制されます。したがってGVH反応が最も起こりやすく、これが正答です。造血幹細胞移植(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植)における最も重要な合併症の一つで、皮膚(発疹)、肝臓(黄疸)、消化管(下痢)が主に侵されます。予防には免疫抑制薬が用いられ、HLAの適合の程度が発症の危険を大きく左右します。なお、大量の輸血によって輸血後GVH病が起こることもあり、これを防ぐために輸血用血液への放射線照射が行われます。
角膜は、血管をもたず免疫細胞に乏しい組織で、しかも免疫特権をもつ部位として知られています。そのため拒絶反応そのものが起こりにくく、GVH反応も問題になりません。
肝臓は、実質臓器の中では比較的免疫細胞を含みますが、骨髄ほどではありません。移植では通常の拒絶反応が主な問題となります。
腎臓も実質臓器であり、免疫細胞の含有量は多くありません。GVH反応より、レシピエントによる拒絶反応が主な問題です。
すなわち、実質臓器の移植では拒絶反応(宿主対移植片)、**造血幹細胞移植ではGVH反応(移植片対宿主)**が主要な問題になる、と整理できます。
選択肢の確認
1.角膜
誤り。血管がなく免疫特権をもつため、拒絶も起こりにくい組織です。
2.肝臓
誤り。実質臓器であり、通常の拒絶反応が主な問題です。
3.腎臓
誤り。こちらも拒絶反応が主な問題となります。
4.骨髄
正しい。ドナーのT細胞を多く含み、GVH反応が最も起こりやすい組織です。
覚えるポイント
- GVH反応=移植片のT細胞が受け手を攻撃する。骨髄(造血幹細胞)移植で最も問題。
- 標的臓器=皮膚(発疹)、肝臓(黄疸)、消化管(下痢)。
- 予防=HLAの適合、免疫抑制薬、輸血用血液への放射線照射。
- 実質臓器の移植=拒絶反応(キラーT細胞が主役)。角膜は免疫特権をもつ。