25AM52|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
吐血の原因となる疾患はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
吐血の原因となる疾患を問う問題です。
解説
マロリー・ワイス症候群は、激しい嘔吐を繰り返すことによって腹圧が急激に高まり、食道胃接合部の粘膜が縦に裂けて出血する病態です。上部消化管からの出血であるため、吐血をきたします。したがってこれが正答です。飲酒後の嘔吐、つわり、内視鏡検査後などが誘因となり、多くは保存的な治療で止血しますが、出血が持続する場合は内視鏡による止血が行われます。
吐血は上部消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血が口から吐き出されるもので、原因としては、胃潰瘍と十二指腸潰瘍、食道静脈瘤の破裂(肝硬変による門脈圧亢進)、胃癌、マロリー・ワイス症候群、急性胃粘膜病変が挙げられます。胃酸で変性した血液はコーヒー残渣様の暗赤色を呈し、あわせて黒色のタール便がみられます。
大腸憩室炎は、大腸の壁の一部が袋状に突出した憩室に炎症が起こる疾患で、腹痛と発熱をきたします。出血する場合は**下血(血便)**として現れ、吐血にはなりません。
過敏性腸症候群は、器質的な異常がないのに腹痛と便通異常が続く機能性の疾患です。出血はみられません。血便がある場合は器質的疾患を疑って精査が必要です。
急性膵炎は、膵酵素が膵臓自体を消化することで生じる炎症で、上腹部の激痛と背部への放散痛、悪心・嘔吐、血中アミラーゼとリパーゼの上昇が特徴です。嘔吐は伴いますが、吐血をきたす疾患ではありません。重症では出血傾向を伴うこともありますが、典型的な吐血の原因としては挙げられません。
選択肢の確認
1.大腸憩室炎
誤り。下部消化管の疾患であり、出血は下血として現れます。
2.マロリー・ワイス症候群
正しい。嘔吐により食道胃接合部の粘膜が裂けて吐血をきたします。
3.過敏性腸症候群
誤り。器質的異常がなく、出血はみられません。
4.急性膵炎
誤り。上腹部痛と背部痛が特徴で、吐血の原因ではありません。
覚えるポイント
- 吐血=上部消化管(食道、胃、十二指腸)。喀血=気道。下血・血便=下部消化管。
- 吐血の原因=胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道静脈瘤の破裂、胃癌、マロリー・ワイス症候群。
- マロリー・ワイス症候群=激しい嘔吐の反復による食道胃接合部の粘膜裂傷。飲酒後に多い。
- 胃酸で変性した血液はコーヒー残渣様、便はタール便。