25AM56|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
ピロリン酸カルシウムが原因であるのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
結晶による関節炎を区別する問題です。
解説
偽痛風(ピロリン酸カルシウム結晶沈着症、軟骨石灰化症)は、関節の軟骨にピロリン酸カルシウムの結晶が沈着し、それが関節腔内に脱落することで急性の関節炎を起こす疾患です。したがってこれが正答です。
痛風によく似た急性の関節の腫脹、発赤、熱感、疼痛をきたすことからこの名がありますが、原因となる結晶が異なります。痛風は尿酸ナトリウムの結晶、偽痛風はピロリン酸カルシウムの結晶です。
両者の違いを整理します。痛風=中年男性に多い、足の第1中足趾節関節に好発、血中尿酸値が高い、関節液に針状の尿酸ナトリウム結晶。偽痛風=高齢者に多く男女差が少ない、膝関節に好発、血中尿酸値は正常、関節液に短い棒状または菱形のピロリン酸カルシウム結晶、エックス線で**関節軟骨の石灰化(半月板の線状石灰化)**がみられます。
関節リウマチは、滑膜の炎症から始まる自己免疫疾患です。パンヌスが軟骨と骨を破壊し、変形と強直に至ります。結晶によるものではありません。
肩関節周囲炎(五十肩)は、肩関節の周囲の軟部組織(関節包、腱板、滑液包)に炎症と拘縮が生じる疾患で、加齢に伴う変性が背景にあります。結晶によるものではありません(なお、腱板に石灰が沈着して激痛を生じる石灰沈着性腱板炎は別の疾患で、こちらはリン酸カルシウムの沈着によります)。
変形性股関節症は、関節軟骨の摩耗と変性による退行変性の疾患です。結晶によるものではありません。
選択肢の確認
1.偽痛風
正しい。ピロリン酸カルシウムの結晶によって急性関節炎を起こします。
2.関節リウマチ
誤り。滑膜の炎症を主体とする自己免疫疾患です。
3.肩関節周囲炎
誤り。軟部組織の炎症と拘縮による疾患です。
4.変形性股関節症
誤り。関節軟骨の摩耗による退行変性です。
覚えるポイント
- 痛風=尿酸ナトリウムの結晶。中年男性、第1中足趾節関節、尿酸値が高い、針状結晶。
- 偽痛風=ピロリン酸カルシウムの結晶。高齢者、膝関節、尿酸値は正常、関節軟骨の石灰化。
- いずれも急性の関節の腫脹、発赤、熱感、激痛をきたす。
- 石灰沈着性腱板炎=肩の腱板にリン酸カルシウムが沈着し激痛を生じる。