25AM57|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
脊柱管狭窄を生じるのはどれか
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
脊柱管狭窄の原因となる変化を問う問題です。
解説
脊柱管は、椎体と椎弓に囲まれた管で、その中を脊髄と馬尾が通ります。この管が狭くなる脊柱管狭窄は、次のような変化によって生じます。
黄色靱帯の肥厚は、その代表的な原因です。黄色靱帯は椎弓の間を結ぶ靱帯で、脊柱管の後方の壁を形成しています。加齢によって肥厚したり、たわんで内腔へ突出したりすると、後方から神経を圧迫します。したがってこれが正答です。あわせて、椎間板の膨隆(前方から)、椎間関節の肥厚と骨棘(後外側から)、そしてすべり症によるずれが加わって狭窄が進みます。
腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状は、歩行を続けると下肢の痛みとしびれが強まって歩けなくなり、前かがみで休むと再び歩けるようになる間欠跛行です。前かがみになると黄色靱帯のたわみが減って脊柱管が広がるため、症状が軽減します。自転車には長く乗れる、という訴えも特徴的です。
前縦靱帯骨化は、椎体の前面を縦に走る前縦靱帯が骨化するものです。脊柱管の外側(前方)にあるため、これが骨化しても脊柱管の内腔を狭めることはありません(嚥下障害をきたすことはあります)。なお、後縦靱帯骨化症は、椎体の後面すなわち脊柱管の前壁にある後縦靱帯が骨化するもので、こちらは脊髄を前方から圧迫して脊柱管狭窄をきたします。前と後ろで意味がまったく異なる点が要点です。
横突起肥大は、脊柱の外側に突出する横突起の変化であり、脊柱管の内腔とは関係しません。
棘上靱帯骨化は、棘突起の先端をつなぐ靱帯の骨化で、こちらも脊柱管の外側後方にあるため、内腔を狭めることはありません。
選択肢の確認
1.黄色靱帯肥厚
正しい。脊柱管の後壁を形成し、肥厚すると後方から神経を圧迫します。
2.前縦靱帯骨化
誤り。椎体の前面にあり、脊柱管の内腔を狭めません。
3.横突起肥大
誤り。脊柱の外側の構造であり、脊柱管とは関係しません。
4.棘上靱帯骨化
誤り。棘突起の後方にあり、内腔を狭めません。
覚えるポイント
- 脊柱管狭窄の原因=黄色靱帯の肥厚(後方)、椎間板の膨隆(前方)、椎間関節の肥厚と骨棘、すべり症。
- 後縦靱帯骨化症=脊柱管の前壁が骨化し、脊髄を前方から圧迫。前縦靱帯は関係しない。
- 腰部脊柱管狭窄症=間欠跛行、前かがみで軽減、自転車は乗れる。
- 馬尾症候群(両下肢のしびれ、会陰部の知覚障害、膀胱直腸障害)は緊急手術の適応。