25AM58|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
生後3か月の発育性股関節形成不全の患児でみられるのはどれか
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
**発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)**の乳児期の所見を問う問題です。
解説
**アリス徴候(ガレアッチ徴候)**は、仰臥位で両膝を立てて足底を揃えたとき、患側の膝の高さが低くなる所見です。大腿骨頭が後上方へ脱臼して大腿が相対的に短く見えるために生じます。乳児期から確認できる所見であり、生後3か月の患児でみられるものとしてこれが正答です。
発育性股関節形成不全の乳児期の所見をまとめます。開排制限(股関節を開きにくい)、大腿と鼠径部の皮膚のしわの左右差、アリス徴候、クリック徴候、そして女児に多い(男女比はおよそ1対5から9)ことです。危険因子として、骨盤位分娩、家族歴、そして下肢を伸展位に固定する抱き方やおむつの当て方が挙げられます。乳児健康診査での早期発見が重要で、評価には放射線被曝のない超音波検査が有用です。治療はリーメンビューゲル装具による整復が基本です。
トレンデレンブルグ徴候は、片脚立ちのときに支えている側の中殿筋が働かず、遊脚側の骨盤が下がる所見です。立位と歩行が可能になってから評価できるものであり、生後3か月の乳児では確認できません。
ドレーマン徴候は、股関節を屈曲させると自然に外転・外旋してしまう所見で、大腿骨頭すべり症を示します。この疾患は**思春期(10歳から15歳ごろ)**の肥満傾向の男児に多く、乳児期の所見ではありません。
フローマン徴候は、母指と示指で紙を挟んで引っ張ると母指の指節間関節が屈曲してしまう所見で、尺骨神経麻痺による母指内転筋の筋力低下を示します。上肢の所見であり、股関節とは無関係です。
選択肢の確認
1.アリス徴候
正しい。両膝を立てたときの膝の高さの左右差で、乳児期から確認できます。
2.トレンデレンブルグ徴候
誤り。立位と歩行が可能になってから評価する所見です。
3.ドレーマン徴候
誤り。思春期の大腿骨頭すべり症を示す所見です。
4.フローマン徴候
誤り。尺骨神経麻痺を示す上肢の所見です。
覚えるポイント
- 発育性股関節形成不全の乳児期の所見=開排制限、皮膚のしわの左右差、アリス徴候、クリック徴候。
- 女児に多く、骨盤位分娩と下肢を伸展位に固定する習慣が危険因子。
- 評価は超音波検査、治療はリーメンビューゲル装具。早期発見が重要。
- 歩行開始後はトレンデレンブルグ徴候と跛行がみられる。