25AM60|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
乳癌について正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
乳癌の特徴を問う問題です。
解説
乳癌は、乳房を四つの領域に分けたとき、**外側上部(外上部)**に最も多く発生します。全体のおよそ半数を占めるとされ、これは乳腺組織そのものがこの領域に最も多く分布しているためです。したがってこれが正答です。この領域は腋窩に近く、腋窩リンパ節への転移を生じやすいという点でも重要です。
腫瘤は痛みを伴うという記述は誤りです。乳癌の腫瘤は、多くの場合無痛性です。「痛くないから大丈夫」と考えて受診が遅れることがあるため、注意が必要です。特徴的な所見は、硬く、表面が不整で、可動性に乏しいしこりであり、進行すると皮膚が引きつれるえくぼ徴候、乳頭の陥凹、皮膚がみかんの皮のようになる所見、血性の乳頭分泌、腋窩リンパ節の腫脹がみられます。
多くはホルモン依存性ではないという記述も誤りです。乳癌の多くはエストロゲン受容体が陽性であり、ホルモン依存性です。このため、**内分泌療法(ホルモン療法)**が有効な治療の柱となります。危険因子として、初経が早い、閉経が遅い、出産経験がない、初産年齢が高い、授乳歴がないといった、エストロゲンにさらされる期間が長い要因が挙げられるのも同じ理由によります。
自己検診は推奨されていないという記述も誤りです。自己検診(ブレスト・アウェアネス、自分の乳房の状態に日頃から関心をもつこと)は推奨されています。ただし、自己検診だけで死亡率を下げる効果は示されていないため、**マンモグラフィによる検診(40歳以上、2年に1回)**とあわせて行うことが重要とされています。異常に気づいたら速やかに受診することが、早期発見につながります。
選択肢の確認
1.腫瘤は痛みを伴う。
誤り。多くは無痛性であり、そのため受診が遅れることがあります。
2.多くはホルモン依存性ではない。
誤り。多くはエストロゲン受容体陽性のホルモン依存性です。
3.自己検診は推奨されていない。
誤り。推奨されており、マンモグラフィ検診とあわせて行います。
4.乳房の外上部の発生が多い。
正しい。乳腺組織が最も多く分布する領域です。
覚えるポイント
- 乳癌=外上部に最多。無痛性で硬く可動性の乏しいしこり。えくぼ徴候、乳頭の陥凹、血性分泌。
- 多くはホルモン依存性(エストロゲン受容体陽性)。内分泌療法が治療の柱。
- 危険因子=エストロゲンにさらされる期間が長い要因、家族歴、肥満(閉経後)、飲酒。
- 検診=40歳以上、2年に1回のマンモグラフィ。確定診断は生検。