25AM78第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第25回午前(科目未分類)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。「78歳の男性。手がふるえ、動作が緩慢で、表情がなく、前かがみになりやすく、筋肉がこわばる。」本症例の原因で適切なのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

パーキンソン病の原因を問う問題です。

解説

パーキンソン病は、中脳の黒質にあるドパミン産生神経細胞が変性・脱落することによって、線条体におけるドパミンが欠乏する疾患です。したがってこれが正答です。

大脳基底核は、ドパミンとアセチルコリンのバランスによって運動を調節しています。ドパミンが減ると相対的にアセチルコリンが優位となり、運動の開始と調節が障害されて、安静時振戦、筋強剛、無動・寡動、姿勢反射障害という四大徴候が現れます。

治療は、不足したドパミンを補うLドパ(レボドパ)を中心とし、ドパミン受容体作動薬、モノアミン酸化酵素阻害薬、抗コリン薬などが用いられます。長期の服薬では、効果が切れる時間が生じるウェアリングオフ現象や、不随意運動(ジスキネジア)といった問題が生じます。なお、黒質の神経細胞にはレビー小体という封入体がみられます。

錐体路障害は、痙性麻痺をきたし、腱反射の亢進、折りたたみナイフ現象、バビンスキー徴候陽性を示します。パーキンソン病でみられるのは固縮であり、性質が異なります。

炎症性脱髄は、多発性硬化症の病態です。中枢神経の髄鞘が自己免疫の機序で障害され、視力障害、複視、感覚障害、運動麻痺、失調といった症状が時間的にも空間的にも多発するのが特徴です。若い女性に多く、再発と寛解を繰り返します。

アセチルコリン受容体障害は、重症筋無力症の病態です。神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体によって伝達が障害され、易疲労性、眼瞼下垂、複視が生じ、夕方に悪化する日内変動を示します。胸腺腫を合併することがあります。

選択肢の確認

1.錐体路障害
誤り。痙性麻痺と病的反射をきたします。

2.炎症性脱髄
誤り。多発性硬化症の病態です。

3.ドパミン欠乏
正しい。黒質の変性による線条体のドパミン欠乏です。

4.アセチルコリン受容体障害
誤り。重症筋無力症の病態です。

覚えるポイント

  • パーキンソン病=黒質の変性→線条体のドパミン欠乏レビー小体が出現。
  • 治療=Lドパ(レボドパ)が中心。長期ではウェアリングオフとジスキネジア。
  • 多発性硬化症=炎症性脱髄(時間的・空間的多発、若い女性、再発と寛解)。
  • 重症筋無力症=アセチルコリン受容体の抗体(易疲労性、眼瞼下垂、夕方に悪化)。
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