25PM101|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「31歳の女性。主訴は頭痛と肩こり。月経は不定期で月経時に頭痛が増悪し、下腹部痛も出現する。月経血に血塊がみられ、舌下静脈の怒張もみられる。」本患者の病証でみられる脈状はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
血瘀の病証でみられる脈状を、その表現から選ぶ問題です。
解説
前問と同じ症例で、月経血の血塊と舌下静脈の怒張から血瘀と判断されています。
血瘀を示す代表的な脈が**濇脈(渋脈)**です。ざらざらとして滑らかでなく、渋滞したような、竹を小刀で削るような感触と表現される脈で、血の流れが滞っていることを反映します。したがって「ざらざらとして渋滞したような脈」が正しく、正答です。なお、濇脈は血瘀のほかに、精血の不足(気血両虚、津液の枯渇)でもみられます。滑脈(なめらかに流れる脈)とちょうど対をなす脈です。
浮いていて細軟の脈は**濡脈(軟脈)です。浮の位置にあって細く軟らかい脈で、湿と虚(気血の不足)**を示します。
弾力に富み、琴の弦を按じるような脈は弦脈です。ぴんと張った弓の弦や琴の弦に触れるような、まっすぐで緊張した脈で、肝胆の病、痛み、痰飲を示します。肝気鬱結や肝陽上亢でよくみられます。
絹糸のように細くて力があり、按じて左右に移る脈は緊脈に近い表現です。緊脈は、縄をよじったような緊張の強い脈で、寒邪と激しい痛みを示します。
主な脈状を整理します。浮脈=表証、沈脈=裏証、遅脈=寒、数脈=熱、虚脈=虚証、実脈=実証、滑脈=痰湿・食滞・実熱(と妊娠)、濇脈=血瘀・精血不足、弦脈=肝胆・痛み、緊脈=寒・痛み、細脈=気血不足・陰虚、洪脈=実熱です。
選択肢の確認
1.浮いていて細軟の脈
誤り。濡脈であり、湿と虚を示します。
2.ざらざらとして渋滞したような脈
正しい。濇脈であり、血瘀を示します。
3.弾力に富み、琴の弦を按じるような脈
誤り。弦脈であり、肝胆の病や痛みを示します。
4.絹糸のように細くて力があり、按じて左右に移る脈
誤り。緊脈に近い表現で、寒と痛みを示します。
覚えるポイント
- 濇脈(渋脈)=ざらざらして滑らかでない。血瘀と精血の不足。滑脈と対をなす。
- 弦脈=琴の弦のよう。肝胆の病、痛み、痰飲。
- 緊脈=縄をよじったよう。寒と激しい痛み。濡脈=浮いて細く軟らかい。湿と虚。
- 滑脈=玉が転がるよう。痰湿、食滞、実熱(および妊娠)。