25PM120|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す患者の病証に対して原絡配穴法により治療を行う場合、経穴部位として最も適切なのはどれか。「48歳の男性。主訴は腰痛。痛みで上体を反らすことができない。咽の渇き、陰嚢の疼痛を伴うこともある。」
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
経脈病証から罹患経を特定し、原絡配穴法に基づいて経穴を選ぶ問題です。
48歳男性、腰痛で上体を反らせない、咽の渇き、陰嚢の疼痛という所見を統合します。
解説
まず罹患経を特定します。
足の厥陰肝経の病証(是動病)には、「腰痛みて以て俯仰すべからず」「丈夫は頹疝(たいせん、陰嚢や睾丸の腫れと痛み)」「嗌乾(いつかん、咽が乾く)」といった記述があります。
この症例の三つの所見、すなわち腰痛で上体を反らせない、咽の渇き、陰嚢の疼痛は、いずれも肝経の病証に一致します。肝経は下腹部から陰器を巡り、また肝は目と筋を主り、経脈は咽喉の後方を通ります。したがって罹患経は肝経です。
次に、原絡配穴法の考え方を確認します。これは、主となって病んでいる経(主病経)の原穴と、その表裏をなす経の絡穴を組み合わせて用いる方法です。主病経の原穴を「主(しゅ)」、表裏経の絡穴を「客(かく)」とすることから、主客配穴法とも呼ばれます。
肝経が主病経ですから、肝経の原穴である太衝と、表裏をなす胆経の絡穴である光明を組み合わせます。
選択肢の部位を経穴名に直します。
下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方5寸は光明で、足の少陽胆経の絡穴です。したがってこれが正答です。光明は肝経と表裏をなす胆経の絡穴であり、目の症状(その名のとおり視力の障害)にも用いられます。
下腿前内側、脛骨内側面の中央、内果尖の上方5寸は蠡溝で、肝経の絡穴です。原絡配穴法では、主病経については絡穴ではなく原穴を用いるため、これは該当しません。
足関節後内側、内果尖とアキレス腱の間の陥凹部は太渓で、腎経の原穴です。罹患経が異なります。
足外側、第5中足骨粗面の遠位、赤白肉際は京骨で、膀胱経の原穴です。こちらも罹患経が異なります。
選択肢の確認
1.下腿前内側、脛骨内側面の中央、内果尖の上方5寸
誤り。蠡溝であり、肝経の絡穴です。主病経には原穴を用います。
2.下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方5寸
正しい。光明であり、表裏をなす胆経の絡穴です。
3.足関節後内側、内果尖とアキレス腱の間の陥凹部
誤り。太渓であり、腎経の原穴です。
4.足外側、第5中足骨粗面の遠位、赤白肉際
誤り。京骨であり、膀胱経の原穴です。
覚えるポイント
- 原絡配穴法(主客配穴法)=主病経の原穴+表裏経の絡穴。
- 肝経の病証=腰痛で俯仰できない、頹疝(陰嚢の痛み)、嗌乾(咽の渇き)、胸満、嘔逆。
- 肝胆=原穴は太衝(肝)と丘墟(胆)、絡穴は蠡溝(肝)と光明(胆)。
- 光明=外果尖の上5寸、腓骨の前方。目の症状にも用いる。外丘と陽交は上7寸。