25PM124|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
肩甲上腕関節の拘縮の所見はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
関節の拘縮を示す所見を、他の病態と区別する問題です。
解説
拘縮は、関節包、靱帯、筋、皮膚といった関節周囲の軟部組織が短縮することによって、関節の可動域が制限された状態です。これに対し、骨性の癒合によって関節が動かなくなったものが強直です。
エンドフィール(最終域感)とは、他動的に関節を動かして可動域の終わりに達したとき、検者の手に伝わる抵抗の感触です。関節包や靱帯の短縮による拘縮では、可動域の終わりで硬く明瞭な、はっきりと止まる感触が得られます。したがって「エンドフィールが明瞭である」が正しく、正答です。なお、正常な最終域感には、軟部組織どうしの接触による軟らかいもの、筋の伸張による弾力のあるもの、骨どうしの接触による硬いものがあり、これらとの比較で判断します。
自動運動より他動運動の可動域が大きいという記述は誤りです。拘縮では、組織そのものが短縮しているため、自動運動でも他動運動でも同じように制限されます。自動運動だけが制限されて他動運動では動く場合は、筋力低下や麻痺、疼痛による運動の抑制を示唆します。この違いは、拘縮と筋力低下を鑑別する重要な手がかりです。
肩甲上腕リズムが1対2であるという記述も誤りです。正常な肩甲上腕リズムは、肩関節の外転において肩甲上腕関節2度に対して肩甲胸郭関節1度、すなわち2対1の比率です。肩甲上腕関節に拘縮があると、肩甲上腕関節の動きが減って肩甲骨の動きが相対的に大きくなるため、この比率は2対1より小さくなります(肩甲骨の代償的な動きが増える、いわゆる肩すくめが目立ちます)。
肩峰直下に圧痛があるという記述も誤りです。肩峰直下の圧痛は、肩峰下滑液包炎や腱板の障害を示唆する所見であり、拘縮そのものを示すものではありません。
選択肢の確認
1.自動運動より他動運動の可動域が大きい。
誤り。それは筋力低下や麻痺、疼痛を示唆します。拘縮では両者とも制限されます。
2.肩甲上腕リズムが1:2である。
誤り。正常は2対1です。拘縮ではこの比率が小さくなります。
3.肩峰直下に圧痛がある。
誤り。肩峰下滑液包炎や腱板障害を示唆します。
4.エンドフィールが明瞭である。
正しい。軟部組織の短縮により硬くはっきりした最終域感が得られます。
覚えるポイント
- 拘縮=関節周囲の軟部組織の短縮。自動も他動も同じように制限される。
- 自動だけ制限され他動は動く=筋力低下、麻痺、疼痛による抑制。
- 肩甲上腕リズム=2対1(肩甲上腕関節2度に対し肩甲胸郭関節1度)。
- エンドフィール=可動域の終わりの感触。拘縮では硬く明瞭。