25PM131|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例で行った検査法はどれか。「55歳の男性。最近、耳の聞こえが悪くなり来院した。音叉を鳴らし、その把持部を乳様突起に当て、音が聞こえなくなった後、外耳孔近くで音叉の音を聞かせた。」
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
音叉を用いた聴力検査を区別する問題です。
解説
問題文の方法は、「音叉の把持部を乳様突起に当て(骨導)、音が聞こえなくなった後に、外耳孔の近くで音を聞かせる(気導)」というものです。これはリンネ検査の手順そのものであり、正答です。
リンネ検査は、同じ耳における骨導と気導の聞こえを比較する検査です。判定は次のとおりです。
リンネ陽性(正常または感音難聴)=骨導が聞こえなくなった後も気導ではまだ聞こえる(気導>骨導)。正常では気導のほうがよく聞こえます。感音難聴でも、気導と骨導がともに低下するため、この関係は保たれます。
リンネ陰性(伝音難聴)=骨導が聞こえなくなった後、気導では聞こえない(骨導>気導)。外耳や中耳の障害によって気導が妨げられている一方、骨導は保たれるためです。
ウェーバー検査は、音叉を前額部の正中や頭頂に当て、どちらの耳で大きく聞こえるかを調べる検査です。伝音難聴では患側に、感音難聴では健側に偏って聞こえます。両者の判定が逆になる点が要点です。
ロンベルグ検査は、平衡機能の検査です。両足をそろえて立たせ、開眼時と閉眼時のふらつきを比較します。閉眼で著しくふらつく場合(ロンベルグ徴候陽性)は、深部感覚の障害(脊髄後索の障害)を示唆します。小脳の障害では、開眼時からふらつきます。聴力の検査ではありません。
ビング検査は、音叉を乳様突起に当てた状態で外耳道を指でふさぐと、音の大きさが変わるかをみる検査です。正常や感音難聴では大きく聞こえる(陽性)のに対し、伝音難聴では変化しません(陰性)。音叉を用いる聴力検査の一つですが、問題文の手順とは異なります。
選択肢の確認
1.リンネ検査
正しい。骨導と気導を比較する検査で、問題文の手順に一致します。
2.ロンベルグ検査
誤り。平衡機能の検査であり、深部感覚の障害を評価します。
3.ビング検査
誤り。外耳道を閉鎖して音の変化をみる検査です。
4.ウェーバー検査
誤り。前額部に音叉を当て、左右どちらで大きく聞こえるかをみます。
覚えるポイント
- リンネ検査=同じ耳の骨導と気導を比較。陰性(骨導>気導)=伝音難聴。
- ウェーバー検査=前額部に音叉。伝音難聴は患側、感音難聴は健側に偏る。
- 伝音難聴=外耳と中耳の障害(耳垢、中耳炎、耳硬化症)。感音難聴=内耳と後迷路(老人性、突発性、メニエール病)。
- ロンベルグ検査=平衡機能。閉眼で悪化すれば深部感覚の障害。