25PM133|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「24歳の男性。1か月前から右下肢痛を自覚。近医を受診してMRI検査にて椎間板ヘルニアと診断された。SLRテスト陽性。アキレス腱反射減弱。」痛みを評価する方法として最も適切なのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
痛みの評価尺度を区別する問題です。
解説
**ニューメリカルレイティングスケール(NRS、数値評価スケール)は、痛みの強さを0(痛みなし)から10(考えられる最も強い痛み)**までの11段階の数字で患者自身に答えてもらう方法です。口頭でも実施でき、記録と比較が容易で、治療効果の判定に広く用いられます。したがってこれが正答です。
痛みの評価尺度にはほかに、VAS(視覚的アナログスケール)(10センチメートルの直線上に印をつけてもらう)、フェイススケール(表情の絵から選んでもらう。小児や高齢者に有用)、VRS(口頭式評価スケール)(なし、軽度、中等度、高度から選ぶ)があります。痛みは主観的な体験であるため、これらの尺度で数値化し、経過を追うことが重要です。
CMI(コーネル・メディカル・インデックス)は、身体的な自覚症状と精神的な訴えを網羅的に問う健康調査票です。心身の状態を幅広く把握するために用いられますが、痛みの強さを評価する尺度ではありません。
**ローランドモリスディスアビリティクエスチョナリー(RDQ)**は、腰痛による日常生活の支障の程度を24項目で評価する質問票です。腰痛の患者において重要な評価法ですが、測るのは「痛みそのものの強さ」ではなく「生活機能の障害の程度」です。この症例で用いる意義はありますが、設問が求める「痛みを評価する方法」としては、痛みの強さを直接測るNRSが最も適切です。
ロールシャッハテストは、インクの染みが何に見えるかを答えてもらう**投影法の心理検査(人格検査)**です。痛みの評価とは無関係です。
なお、この症例ではSLRテスト陽性とアキレス腱反射の減弱がみられており、L5からS1、特にS1神経根の障害を示唆する所見です。あわせて、膀胱直腸障害や進行する筋力低下といった緊急性を示す所見がないかを確認することが重要です。
選択肢の確認
1.CMI
誤り。心身の自覚症状を網羅的に問う健康調査票です。
2.ローランドモリスディスアビリティクエスチョナリー(RDQ)
誤り。腰痛による生活機能の障害の程度を評価します。
3.ニューメリカルレイティングスケール(NRS)
正しい。痛みの強さを0から10の数字で評価します。
4.ロールシャッハテスト
誤り。投影法による人格検査です。
覚えるポイント
- NRS=痛みを0から10の数字で評価。口頭で可能、記録と比較が容易。
- 他の尺度=VAS(10センチメートルの直線)、フェイススケール(小児と高齢者)、VRS。
- RDQ=腰痛による生活機能の障害を24項目で評価。痛みの強さそのものではない。
- 腰痛では緊急性を示す所見(膀胱直腸障害、進行する麻痺、発熱、体重減少)の確認が必須。