25PM135第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第25回午後(科目未分類)

「68歳の男性。主訴は呼吸困難。体を動かすと呼吸が苦しくなる。樽状胸を呈し、痩せている。呼吸機能検査で1秒率の低下および胸部エックス線写真で肺野の透過性亢進を認めた。ブリンクマン指数は960。」本症例の疾患で最も考えられるのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

**慢性閉塞性肺疾患(COPD)**を診断する問題です。

68歳男性、労作時呼吸困難樽状胸やせ1秒率の低下肺野の透過性亢進ブリンクマン指数960という所見を統合します。

解説

決め手となる所見を確認します。

ブリンクマン指数960は、1日の喫煙本数×喫煙年数で表される指標で、たとえば1日40本を24年間ということになります。400以上で肺癌の危険が高まり、700以上で高度の危険とされる中で、960は極めて高い値です。COPDの最大の原因は喫煙であり、この所見が診断の中心となります。

1秒率(1秒量÷努力性肺活量)の低下は、閉塞性換気障害を示します。70パーセント未満が基準であり、気管支拡張薬を吸入しても改善しない場合にCOPDと診断されます。

肺野の透過性亢進は、肺胞の破壊によって空気が過剰にたまっていること(肺の過膨張)を示します。あわせて横隔膜の平低化と滴状心がみられます。

樽状胸は、肺の過膨張によって胸郭が前後方向に膨らみ、樽のような形になった状態です。

やせも、呼吸に要するエネルギーの増大と全身の炎症により、COPDの進行期でよくみられる所見です。

以上をまとめると、COPDが最も考えられ、これが正答です。ほかに、口すぼめ呼吸、呼気の延長、呼吸音の減弱、ばち指がみられます。治療は禁煙が最も重要で、あわせて気管支拡張薬(長時間作用性抗コリン薬とβ2刺激薬)、呼吸リハビリテーション、ワクチン接種、進行例では在宅酸素療法が行われます。

気管支拡張症は、気管支が不可逆的に拡張する疾患で、多量の膿性痰と血痰、慢性の咳が特徴です。この症例には該当しません。

肺癌は、血痰、体重減少、持続する咳が特徴で、喫煙との関連は強いものの、樽状胸と1秒率の低下という所見はCOPDを示します。

間質性肺炎は、**拘束性換気障害(肺活量の低下)**を示し、捻髪音(ファインクラックル)、ばち指、乾いた咳が特徴です。1秒率は保たれるか上昇するため、この症例とは逆の所見です。

選択肢の確認

1.気管支拡張症
誤り。多量の膿性痰と血痰が特徴です。

2.肺癌
誤り。血痰と体重減少が中心で、この所見の組合せは説明できません。

3.COPD
正しい。喫煙歴、1秒率の低下、透過性亢進、樽状胸に合致します。

4.間質性肺炎
誤り。拘束性換気障害と捻髪音が特徴で、所見が逆です。

覚えるポイント

  • COPD喫煙が最大の原因。1秒率70パーセント未満(閉塞性)肺野の透過性亢進樽状胸
  • 症状=労作時呼吸困難、慢性の咳と痰、口すぼめ呼吸、呼気の延長、やせ。
  • 治療=禁煙が最重要、気管支拡張薬、呼吸リハビリ、ワクチン、在宅酸素療法。
  • 間質性肺炎=拘束性(肺活量低下)、捻髪音、ばち指。COPDと対比して覚える。
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