25PM147|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
医療現場における肝炎・エイズの感染について正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
医療従事者の職業感染に関する知識を問う問題です。
解説
医療現場における血液媒介感染の経路として最も多いのは、**注射針や鋭利な器材による誤刺(針刺し・切創)**です。したがってこの記述が正しく、正答です。
予防の基本は標準予防策(スタンダードプリコーション)であり、「すべての血液、体液、分泌物、排泄物、粘膜、損傷した皮膚は感染性があるものとして扱う」という考え方に立ちます。具体的には、手指衛生、手袋の着用、使用済み鍼のリキャップの禁止、耐貫通性の容器への直ちの廃棄、そして単回使用鍼の使用です。針刺しが起きた場合は、直ちに流水で洗い、責任者に報告し、必要に応じてB型肝炎ワクチンや免疫グロブリン、HIVの曝露後予防といった対応をとります。
A型肝炎は血液を介して感染するという記述は誤りです。A型肝炎は経口感染(糞口感染)であり、汚染された水や食品(生の貝類など)を介して広がります。血液を介して感染するのはB型、C型、D型です。なお、E型も経口感染です。
エイズは食事で感染するという記述も誤りです。HIVの感染経路は、**性行為、血液(輸血、注射器の共用、針刺し)、母子感染(経胎盤、産道、母乳)**の三つです。食器の共用、握手、咳やくしゃみ、入浴、蚊などの日常的な接触では感染しません。この点は、患者への差別と偏見を防ぐうえでも正確に理解しておくべき知識です。
1回誤刺に対する感染成立の確率はC型肝炎が最も高いという記述も誤りです。感染成立の確率は、B型肝炎がおよそ30パーセントと最も高く、次いでC型肝炎がおよそ3パーセント、HIVはおよそ0.3パーセントとされます。「30、3、0.3」と、およそ10分の1ずつ下がっていくと覚えると整理できます。B型肝炎は感染力が最も強い一方、有効なワクチンがあるため、医療従事者はあらかじめ接種を受けておくことが強く推奨されます。
選択肢の確認
1.A型肝炎は血液を介して感染する。
誤り。A型は経口感染(糞口感染)です。
2.エイズは食事で感染する。
誤り。性行為、血液、母子感染の三つが経路です。
3.注射針の誤刺による感染が最も多い。
正しい。針刺しと切創が職業感染の主要な経路です。
4.1回誤刺に対する感染成立の確率はC型肝炎が最も高い。
誤り。B型肝炎が最も高く、およそ30パーセントです。
覚えるポイント
- 針刺しによる感染確率=B型約30パーセント、C型約3パーセント、HIV約0.3パーセント。
- B型肝炎にはワクチンがある。医療従事者は事前に接種する。C型とHIVにはワクチンがない。
- A型とE型は経口感染、B型、C型、D型は血液と体液を介する。
- 標準予防策=手指衛生、手袋、リキャップ禁止、耐貫通性容器への廃棄、単回使用鍼。