25PM149第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第25回午後(科目未分類)

「ラットの足部への鍼刺激で迷走神経活動が亢進し胃内圧が上昇したが、内臓神経活動は変化しなかった。一方、腹部の鍼刺激では内臓神経活動が亢進し胃内圧が低下したが、迷走神経活動は変化しなかった。」適切なのはどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

体性-自律神経反射の実験結果を読み取り、反射の中枢の高さを判断する問題です。

解説

問題文の二つの結果を整理します。

足部への刺激迷走神経(副交感神経)の活動が亢進し、胃内圧が上昇した。内臓神経(交感神経)の活動は変化しなかった。

腹部への刺激内臓神経(交感神経)の活動が亢進し、胃内圧が低下した。迷走神経の活動は変化しなかった。

ここで、それぞれの神経の中枢の位置を確認します。迷走神経の中枢は延髄にあり、**内臓神経(交感神経)の中枢は脊髄(胸腰髄)**にあります。

したがって、足部という刺激部位から遠い部位への刺激が迷走神経を介して作用したということは、その反射経路が脊髄で完結せず、延髄まで上行して脳幹を経由していることを意味します。これを**上脊髄性反射(脊髄より上位の中枢を介する反射)**といいます。したがって「足部刺激では上脊髄を介した反応が起こる」が正しく、正答です。

一方、腹部という胃と同じ髄節(胸腰髄)に対応する部位への刺激は、交感神経を介して作用しており、その経路は**脊髄で完結する脊髄性反射(分節性反射)**です。

すなわち、この実験は「同一髄節の部位への刺激は交感神経を介する脊髄性反射遠隔部への刺激は副交感神経を介する上脊髄性反射」という、鍼の作用機序を理解するうえで基本となる原理を示しています。

足部刺激による作用は体性-運動反射であるという記述は誤りです。体表(体性)への刺激が自律神経を介して内臓に作用しているので、**体性-自律神経反射(体性-内臓反射)**です。

腹部刺激による作用は副交感神経活動の抑制によるという記述も誤りです。問題文には「迷走神経活動は変化しなかった」と明記されており、作用したのは交感神経の亢進です。

腹部刺激による作用は内臓-内臓反射であるという記述も誤りです。刺激されたのは体表(腹部の皮膚と筋)であり、内臓ではありません。したがって体性-内臓反射です。

選択肢の確認

1.足部刺激による作用は体性-運動反射である。
誤り。体性-自律神経(内臓)反射です。

2.足部刺激では上脊髄を介した反応が起こる。
正しい。迷走神経の中枢は延髄にあるため、脊髄より上位を経由します。

3.腹部刺激による作用は副交感神経活動の抑制による。
誤り。迷走神経は変化せず、交感神経が亢進しています。

4.腹部刺激による作用は内臓-内臓反射である。
誤り。刺激されたのは体表であり、体性-内臓反射です。

覚えるポイント

  • 同一髄節(体幹)への刺激→交感神経→脊髄性(分節性)反射
  • 遠隔部(四肢)への刺激→副交感神経(迷走神経)→上脊髄性反射(延髄を経由)。
  • 体表への刺激が内臓に作用するのが体性-内臓反射(体性-自律神経反射)
  • 胃の運動=迷走神経で促進、交感神経で抑制
25PM14825PM150
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