25PM152|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
艾炷の燃焼について正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
艾炷(がいしゅ)の硬さと質が燃焼に与える影響を問う問題です。
解説
硬くひねると温度の上昇がゆっくりになるが正しく、正答です。
理由は次のとおりです。艾炷を硬くひねると密度が高くなり、内部の空気が少なくなるため、酸素が行きわたりにくくなって燃焼がゆっくり進みます。その結果、温度の上昇はゆるやかになり、燃焼時間が長くなって熱が持続的に伝わります。ただし、じわじわと熱が加わるため、患者にとっては熱さが長く続くように感じられます。
逆に、軟らかくひねると密度が低く空気を多く含むため、速く燃えて温度が急速に上昇し、熱感は鋭いが短時間で終わります。
すなわち、硬くひねる=ゆっくり、持続的、熱がじわじわ、軟らかくひねる=速い、鋭い、短時間という対比になります。臨床では、患者の熱に対する感受性と目的に応じて、艾炷の大きさ、硬さ、壮数を調節することが重要です。
良質艾では燃焼時間が長くなるという記述は誤りです。良質艾は繊維が細かく夾雑物が少ないため、燃焼が速く進み、燃焼時間はむしろ短くなります。同時に最高温度は低く、おだやかな熱となるのが特徴です。
粗悪艾では最高温度が低くなるという記述も誤りです。粗悪艾は夾雑物(葉柄、葉脈)を多く含むため、最高温度が高くなり、燃焼時にパチパチとはぜることがあります。そのため透熱灸には適さず、熱傷の危険が高まります。
軟らかくひねると熱感が強くなるという記述も誤りです。軟らかい艾炷は速く燃えるため、温度の上昇は速いものの、燃焼時間が短く熱の総量が少ないため、患者が感じる熱感はむしろ緩和されます。透熱灸で熱さを抑えたい場合には、軟らかく小さくひねる、という調節が行われます。
選択肢の確認
1.良質艾では燃焼時間が長くなる。
誤り。良質艾は燃焼が速く、最高温度は低くなります。
2.粗悪艾では最高温度が低くなる。
誤り。夾雑物が多く、最高温度は高くなります。
3.硬くひねると温度の上昇がゆっくりになる。
正しい。密度が高く空気が少ないため燃焼がゆるやかになります。
4.軟らかくひねると熱感が強くなる。
誤り。速く燃えて短時間で終わるため、熱感は緩和されます。
覚えるポイント
- 硬くひねる=密度が高い→ゆっくり燃える、持続的。軟らかくひねる=速く燃えて短時間。
- 良質艾=燃焼が速く最高温度が低い(おだやか)。粗悪艾=最高温度が高い。
- 刺激量の調節=艾炷の大きさ、硬さ、壮数、そして良質か粗悪かの選択による。
- 患者の熱に対する感受性を確認しながら行う。熱傷の予防が最優先。