25PM156第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第25回午後(科目未分類)

温度刺激に関して正しいのはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3

この問題のポイント

温度感覚と熱刺激の受容に関する知識を問う問題です。

解説

熱刺激を受容するIII群線維があるが正しく、正答です。

III群線維(Aδ)は細い有髄線維で、冷覚鋭い一次痛を伝えるとともに、その一部は熱刺激に反応する侵害受容器からの入力を伝えます。43度を超えるような侵害性の熱刺激に反応する高閾値の受容器がこれにあたり、灸の熱刺激の受容にも関与します。あわせて、IV群線維(C)が温覚と持続的な熱痛、そしてポリモーダル受容器からの入力を伝えます。

20度から40度の間では皮膚温が高いほど閾値が高くなるという記述は誤りです。温度感覚には順応があり、皮膚温が高い状態では温覚の閾値はむしろ**低く(感じやすく)**なり、冷覚の閾値が高くなります。皮膚温を基準として、それより高いか低いかで温冷を感じる仕組みであるため、この記述の関係は成り立ちません。

感覚の順応は起きにくいという記述も誤りです。温度感覚は、順応が起こりやすい感覚の代表です。風呂に入った直後は熱く感じても、しばらくすると慣れるという経験がその例です。灸の温熱刺激でも順応が生じるため、同じ部位に繰り返し施灸すると熱感が変化していきます。

皮膚温が45度未満の熱刺激では神経性炎症は起こらないという記述も誤りです。神経性炎症(軸索反射)は、侵害受容線維(C線維)の興奮によって、その末梢の枝からサブスタンスPやCGRPといった神経ペプチドが放出され、血管の拡張と透過性の亢進を起こす現象です。これは45度という明確な閾値だけで決まるものではなく、それ未満の温熱でも刺激の強さと持続によって生じ得ます。施灸後にみられる局所の**発赤(フレア)と膨隆(ウィール)**は、この軸索反射によるものです。

なお、施灸にあたっては熱傷の予防が最も重要であり、皮膚温がおおむね45度を超えると組織の損傷が始まるという目安は押さえておくべき知識です。

選択肢の確認

1.20〜40℃の間では皮膚温が高いほど閾値が高くなる。
誤り。温覚の閾値はむしろ低くなります。

2.感覚の順応は起きにくい。
誤り。温度感覚は順応が起こりやすい感覚です。

3.熱刺激を受容するⅢ群線維がある。
正しい。III群線維の一部は侵害性の熱刺激を伝えます。

4.皮膚温が45℃未満の熱刺激では神経性炎症は起こらない。
誤り。刺激の強さと持続によって生じ得ます。

覚えるポイント

  • III群線維(Aδ)=冷覚、鋭い一次痛、そして侵害性の熱刺激IV群線維(C)=温覚と持続的な熱痛。
  • 温度感覚は順応しやすい。皮膚温を基準に温冷を感じる。
  • 神経性炎症(軸索反射)=C線維からサブスタンスPとCGRPが放出され、フレアとウィールを生じる。
  • 皮膚温が45度を超えると組織の損傷が始まる。熱傷の予防が最優先。
25PM15525PM157
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)