25PM82|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
車いすのタイプで、起立性低血圧発作のある場合に用いるのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
車椅子の種類と適応を問う問題です。
解説
リクライニングタイプの車椅子は、背もたれの角度を後方へ倒せる構造をもちます。
起立性低血圧は、臥位から座位や立位になった際に血圧が急激に下がり、めまい、ふらつき、意識消失をきたす状態です。頸髄損傷や長期臥床の後、自律神経障害のある患者でよく問題となります。発作が生じたときには、直ちに背もたれを倒して頭を低くし、下肢を挙上することで脳血流を回復させる必要があります。リクライニングタイプであればこの対応が速やかに行えるため、起立性低血圧の発作がある場合に用いられます。したがってこれが正答です。あわせて、段階的な座位訓練、弾性ストッキングと腹帯の使用、十分な水分と塩分の摂取が対策となります。
スポーツタイプは、車椅子バスケットボールやマラソンなどの競技に用いる車椅子で、軽量で駆動効率が高く、キャンバー角(車輪の傾き)が大きいという特徴をもちます。日常の療養目的ではありません。
トラベラータイプ(介助用、簡易型)は、折りたたんで持ち運びやすい軽量の車椅子で、後輪が小さく介助者が押すことを前提とした構造です。自走はできません。外出時の一時的な使用に適しますが、起立性低血圧への対応には向きません。
スタンダードタイプは、最も一般的な自走用の車椅子です。背もたれの角度は固定されており、リクライニングはできません。上肢の機能が保たれている対麻痺の患者などが自分でこいで移動するのに用いられます。
なお、車椅子の使用にあたっては、褥瘡の予防(定期的なプッシュアップによる除圧、除圧クッションの使用)が最も重要な管理項目の一つです。
選択肢の確認
1.リクライニングタイプ
正しい。背もたれを倒して頭を低くでき、起立性低血圧に対応できます。
2.スポーツタイプ
誤り。競技用であり、軽量で駆動効率を重視した構造です。
3.トラベラータイプ
誤り。介助者が押す軽量の携帯型です。
4.スタンダードタイプ
誤り。背もたれが固定された一般的な自走用です。
覚えるポイント
- リクライニングタイプ=背もたれを倒せる。起立性低血圧、長時間の座位、体幹の保持が困難な場合。
- 起立性低血圧への対応=背もたれを倒し下肢を挙上、段階的な座位訓練、弾性ストッキングと腹帯。
- スタンダードタイプ=一般的な自走用。トラベラータイプ=介助用の軽量型。
- 車椅子使用では**褥瘡の予防(除圧)**が最も重要な管理項目。