25PM84|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
右大脳半球の脳卒中でよくみられるのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
大脳半球の左右差による症状の違いを問う問題です。
解説
右大脳半球は、多くの人で**劣位半球(非言語優位半球)**にあたり、空間の認識、図形の把握、音楽、感情の理解といった機能を担います。
したがって右大脳半球が損傷されると、左半側空間無視が生じます。これが正答です。左半側空間無視は、視野は保たれているのに左側の空間に注意が向かなくなる症状で、主に右頭頂葉の障害によって生じます。食事で左半分を残す、左側の障害物にぶつかる、絵を描くと左半分が欠ける、といった形で現れ、本人はその欠落に気づかないのが特徴です。転倒の大きな危険因子であり、環境の整備と右側からの声かけが重要です。評価には線分二等分試験、線分抹消試験、模写試験が用いられます。
右片麻痺という記述は誤りです。錐体路は延髄の錐体で交叉するため、右大脳半球の損傷では左片麻痺が生じます。右片麻痺を生じるのは左大脳半球の損傷です。
球麻痺という記述も誤りです。球麻痺は、延髄の脳神経核(疑核など)が障害されることで生じる嚥下障害と構音障害です。一側の大脳半球の損傷では通常生じません(両側の錐体路が障害されると偽性球麻痺となります)。
失語症という記述も誤りです。言語野(ブローカ野とウェルニッケ野)は、多くの人で左大脳半球にあります。したがって失語症を生じるのは左半球の損傷です。
まとめると、左半球の損傷=右片麻痺+失語症、右半球の損傷=左片麻痺+左半側空間無視という対比になります。あわせて、右半球の損傷では病態失認(麻痺そのものを認識できない)や地誌的障害もみられることがあります。
選択肢の確認
1.右片麻痺
誤り。右半球の損傷では左片麻痺となります。
2.球麻痺
誤り。延髄の脳神経核の障害によります。
3.失語症
誤り。言語野のある左半球の損傷で生じます。
4.左半側空間無視
正しい。主に右頭頂葉の障害によって生じます。
覚えるポイント
- 右半球の損傷=左片麻痺+左半側空間無視、病態失認、地誌的障害。
- 左半球(言語優位)の損傷=右片麻痺+失語症。
- 半側空間無視=本人は気づかない。転倒の大きな危険因子。線分二等分試験で評価。
- 錐体路は延髄の錐体で交叉するため、麻痺は損傷と反対側に生じる。