25PM88|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
短対立装具の適応となるのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
短対立装具の適応を問う問題です。
解説
短対立装具は、母指を対立位に保持するための装具です。手関節をまたがない短いタイプで、母指と示指、中指との間でつまむ動作(対立運動)を可能にします。
正中神経麻痺では、母指球筋(短母指外転筋、母指対立筋、短母指屈筋の浅頭)が麻痺するため、母指の対立運動ができなくなり、母指球が萎縮して手のひらが平らになる猿手を呈します。この対立障害を補うために用いられるのが短対立装具であり、したがってこれが正答です。手根管症候群による正中神経麻痺でも用いられます。
尺骨神経麻痺では、骨間筋と虫様筋、母指内転筋といった手内在筋が麻痺し、中手指節関節が過伸展し指節間関節が屈曲する**鷲手(鷲手変形)を呈します。これに対しては、中手指節関節の過伸展を防ぐ虫様筋カフ(ナックルベンダー)**が用いられます。母指の対立は正中神経支配のため保たれます。
橈骨神経麻痺では、手関節と手指の伸展ができなくなる下垂手を呈します。これに対しては、手関節を背屈位に保持する**コックアップスプリント(手関節背屈装具)**が用いられます。
腋窩神経麻痺では、三角筋が麻痺して肩関節の外転ができなくなり、肩の外側の知覚も障害されます。上腕骨外科頸骨折や肩関節脱臼で生じます。装具としては肩関節外転装具などが検討されますが、短対立装具の適応ではありません。
すなわち、「正中神経=猿手=短対立装具」「尺骨神経=鷲手=虫様筋カフ」「橈骨神経=下垂手=コックアップスプリント」という組合せで整理して覚えます。
選択肢の確認
1.正中神経麻痺
正しい。母指の対立障害(猿手)を補うために用います。
2.尺骨神経麻痺
誤り。鷲手に対して虫様筋カフが用いられます。
3.橈骨神経麻痺
誤り。下垂手に対してコックアップスプリントが用いられます。
4.腋窩神経麻痺
誤り。三角筋の麻痺による外転障害が生じます。
覚えるポイント
- 正中神経麻痺=猿手(母指の対立障害)=短対立装具。
- 尺骨神経麻痺=鷲手=虫様筋カフ(ナックルベンダー)。フローマン徴候。
- 橈骨神経麻痺=下垂手=コックアップスプリント。
- 腋窩神経麻痺=三角筋の麻痺、肩の外転障害と肩外側の知覚障害。