25PM92|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
水の上源といわれる臓腑はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
水液代謝における各臓腑の役割を問う問題です。
解説
肺は水の上源と表現されます。理由は次のとおりです。
肺は宣発と粛降という二つの働きをもちます。宣発は、気と津液を上方および体表へ広く行きわたらせる働きで、これにより皮毛が潤され、汗として排泄されます。粛降は、気と津液を下方へ降ろす働きで、これにより津液が腎と膀胱へ送られ、尿として排泄されます。
すなわち、肺は水液を全身へ配り、また下方へ降ろす起点となる臓であり、水液代謝の最も上流に位置することから「水の上源」と呼ばれます。したがってこれが正答です。肺のこの働きが失調すると、汗の異常や浮腫(特に顔面と上半身から始まる風水)が生じます。
脾は運化によって水湿を運び、停滞させない働きを担います。「脾は生痰の源」とも言われ、脾の運化が失調すると水湿が停滞して痰湿を生じます(なお、痰がたまる場所という意味で「肺は貯痰の器」と言われます)。ただし「水の上源」は肺を指す表現です。
腎は水を主る臓であり、水液代謝を統括する中心です。腎陽の気化作用によって、必要な津液を再び全身へ戻し、不要なものを尿として膀胱へ送ります。「水の下源」にあたる位置づけであり、上源ではありません。
膀胱は、腎から送られた津液を貯蔵し、気化作用によって尿として排出します。水液代謝の最終段階を担いますが、上源ではありません。
水液代謝は、脾の運化、肺の宣発と粛降、腎の気化、そして三焦の通調という四つの働きによって成り立ちます。このいずれかが失調すると、浮腫、痰飲、尿の異常が生じます。
選択肢の確認
1.脾
誤り。運化により水湿を運びます。「生痰の源」です。
2.肺
正しい。宣発と粛降により水液を配り降ろす、水液代謝の上流です。
3.腎
誤り。水を主る中心ですが、下流にあたります。
4.膀胱
誤り。津液を貯蔵し気化によって排尿します。
覚えるポイント
- 肺は水の上源。宣発(上と外へ)と粛降(下へ)により水液を配る。
- 脾は生痰の源、肺は貯痰の器。脾の運化が失調すると痰湿を生じる。
- 腎は水を主る。気化により尿を生成し排泄を調節する。
- 水液代謝=脾の運化、肺の宣発と粛降、腎の気化、三焦の通調。