26AM11|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
滅菌に用いられるのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
滅菌と消毒を区別する問題です。
解説
滅菌は、すべての微生物(細菌の芽胞を含む)を完全に死滅または除去することです。これに対し、消毒は、病原性のある微生物を害のない程度まで減らすことであり、芽胞までは死滅させられません。
**高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)**は、121度で15から20分(または132度で短時間)、飽和水蒸気と圧力を加えることで、芽胞を含むすべての微生物を死滅させる方法です。したがって滅菌に用いられるものとしてこれが正答です。確実で経済的、かつ残留する毒性がないため、最も広く用いられる滅菌法です。ただし、熱と水分に弱いものには使えません。
滅菌の方法には、このほか乾熱滅菌(160から180度、ガラス器具など)、酸化エチレンガス滅菌(低温で行えるがガスの残留に注意)、過酸化水素低温プラズマ滅菌、放射線滅菌(ガンマ線)(使い捨て鍼などの工業的滅菌)、濾過滅菌(熱に弱い液体)があります。
アルコール(消毒用エタノール70から80パーセント)は、速やかな殺菌力をもち、手指と皮膚、器具の消毒に広く用いられます。しかし、芽胞には無効であり、ノロウイルスなどの一部のウイルスにも効果が乏しいため、滅菌ではありません。
塩素ガスは、水道水の消毒に用いられる塩素(次亜塩素酸)に関連しますが、器具の滅菌に用いる方法ではありません。次亜塩素酸ナトリウムは、器具と環境の消毒に用いられ、ノロウイルスにも有効ですが、芽胞に対する効果は限定的です。
紫外線は、照射された表面の微生物を殺す作用をもち、消毒に用いられます。しかし、光が当たった表面にしか効かず、影の部分や内部には届かないため、滅菌の方法としては不適です。
なお、鍼灸においては、単回使用(ディスポーザブル)の滅菌済み鍼を用いることが標準であり、これによって滅菌の問題は解決されています。
選択肢の確認
1.アルコール
誤り。消毒に用いられます。芽胞には無効です。
2.塩素ガス
誤り。器具の滅菌に用いる方法ではありません。
3.高圧蒸気
正しい。オートクレーブによる最も広く用いられる滅菌法です。
4.紫外線
誤り。表面の消毒に用いられ、影の部分には届きません。
覚えるポイント
- 滅菌=すべての微生物(芽胞を含む)を死滅。消毒=病原微生物を害のない程度に減らす。
- 高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)=121度で15から20分。最も広く用いられる。
- 滅菌法=高圧蒸気、乾熱、酸化エチレンガス、放射線(使い捨て鍼)、濾過。
- アルコールと紫外線、次亜塩素酸は消毒。芽胞には無効または効果が限定的。