26AM16|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
人体の発生について正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
人体の発生の初期過程を問う問題です。
解説
羊膜は胚盤の外胚葉と連続するが正しく、正答です。
発生の過程で、胚盤の背側には羊膜腔が形成され、これを覆う羊膜は外胚葉(羊膜上皮)に由来し、胚盤の外胚葉と連続します。羊膜腔は羊水で満たされ、胎児を外力から保護し、体温を保ち、自由な運動を可能にして骨格と筋の発達を助けます。羊水は主に胎児の尿によって産生され、胎児が嚥下することで循環しています。羊水の量の異常(羊水過多、羊水過少)は、胎児の異常を示す手がかりとなります。
受精は子宮内で起こるという記述は誤りです。受精が起こるのは卵管の膨大部です。受精卵はその後、卵割を繰り返しながら卵管を下り、受精からおよそ6から7日後に胚盤胞となって子宮内膜に着床します。なお、卵管以外の場所に着床するものが**子宮外妊娠(異所性妊娠)**で、その大部分は卵管妊娠であり、破裂すると大量出血をきたす緊急の病態です。
透明帯は受精直後に消失するという記述も誤りです。透明帯は卵子を包む糖蛋白質の層で、受精後も着床の直前まで残り、胚盤胞となった段階で破れて脱出します(孵化)。透明帯には、複数の精子の進入を防ぐ(多精子受精の阻止)働きと、着床前の胚を保護し卵管への異所性の着床を防ぐ働きがあります。
母体と胎児の血液は胎盤で混ざり合うという記述も誤りです。胎盤では、絨毛の壁(胎盤関門)を隔てて、母体血と胎児血が直接混ざることなく、拡散と能動輸送によって酸素、栄養、二酸化炭素、老廃物のやりとりが行われます。血液が混ざらないことは、血液型不適合を最小限にとどめるうえでも重要です(ただし分娩時などに母体へ胎児血が入ることがあり、これがRh式血液型不適合妊娠の原因となります)。なお、胎盤関門は完全な障壁ではなく、アルコール、多くの薬剤、ウイルス(風疹、サイトメガロ)、ニコチンは通過します。
選択肢の確認
1.受精は子宮内で起こる。
誤り。受精は卵管膨大部で起こります。
2.透明帯は受精直後に消失する。
誤り。着床の直前まで残ります。
3.羊膜は胚盤の外胚葉と連続する。
正しい。羊膜上皮は外胚葉に由来します。
4.母体と胎児の血液は胎盤で混ざり合う。
誤り。胎盤関門を隔てて直接は混ざりません。
覚えるポイント
- 受精=卵管膨大部。着床=受精から6から7日後、子宮内膜。
- 透明帯=多精子受精を防ぎ、着床直前まで胚を保護する。
- 胎盤では母体血と胎児血は混ざらない。ただしアルコール、薬剤、ウイルスは通過する。
- 三胚葉=外胚葉(表皮、神経系、羊膜)、中胚葉(骨、筋、循環器、腎)、内胚葉(消化管上皮、肺、肝、膵)。