26AM27|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
解糖について正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
解糖系の特徴を問う問題です。
解説
**解糖(解糖系)**は、グルコースをピルビン酸(または乳酸)まで分解する代謝経路で、**細胞質(細胞質基質)**で行われます。したがって「細胞質内で行われる」が正しく、正答です。ミトコンドリアの中ではないという点が重要です。
解糖系は酸素を必要としない(嫌気的)経路であり、グルコース1分子から2分子のATP(正味)と2分子のピルビン酸を生成します。酸素が十分にあれば、ピルビン酸はミトコンドリアへ入ってクエン酸回路(TCA回路)と電子伝達系へ進み、大量のATPが産生されます。酸素が不足していれば、ピルビン酸は乳酸に変換されます(嫌気的解糖)。激しい運動の際に筋で乳酸が生じるのはこのためです。生じた乳酸は肝臓へ運ばれ、糖新生によってグルコースに戻されます(コリ回路)。
酸素を必要とするという記述は誤りです。解糖系は酸素を必要としません。この性質のおかげで、酸素が不十分な状況(激しい運動、虚血)でも、またミトコンドリアをもたない赤血球でも、エネルギーを産生できます。
クエン酸が生成されるという記述も誤りです。クエン酸は、ピルビン酸から生じたアセチルCoAがオキサロ酢酸と結合することで生成され、これは**クエン酸回路(ミトコンドリアのマトリックス)**での出来事です。解糖系の産物はピルビン酸(または乳酸)です。
電子伝達系に比べATP産生能が高いという記述も誤りです。ATPの産生量は、解糖系が2分子であるのに対し、電子伝達系(酸化的リン酸化)では大部分(グルコース1分子あたり合計でおよそ30から32分子)が産生されます。すなわち、電子伝達系のほうが圧倒的に効率が高くなります。ただし、解糖系は反応が速いという利点があり、瞬発的なエネルギー供給に適しています。
選択肢の確認
1.酸素を必要とする。
誤り。解糖系は嫌気的であり、酸素を必要としません。
2.細胞質内で行われる。
正しい。ミトコンドリアではなく細胞質基質で行われます。
3.クエン酸が生成される。
誤り。クエン酸はクエン酸回路(ミトコンドリア)で生成されます。
4.電子伝達系に比べATP産性能が高い。
誤り。電子伝達系のほうが圧倒的に多く産生します。
覚えるポイント
- 解糖系=細胞質、嫌気的(酸素不要)、ATPは2分子、産物はピルビン酸(または乳酸)。
- クエン酸回路と電子伝達系=ミトコンドリア、好気的。ATPの大部分を産生。
- 赤血球はミトコンドリアをもたないため、解糖系のみでエネルギーを得る。
- 乳酸は肝臓でグルコースに戻される(コリ回路)。