26AM53|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
視診所見と疾患の組合せで正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
視診所見と疾患の対応を問う問題です。
解説
メズサの頭(メドゥーサの頭)-肝硬変が正しく、正答です。
メドゥーサの頭は、臍の周囲の腹壁静脈が放射状に怒張した所見で、その見た目が神話のメドゥーサの髪(蛇)に似ることからこの名があります。
機序は次のとおりです。肝硬変では肝臓が線維化して硬くなり、門脈の血液が肝臓を通りにくくなって門脈圧が上昇します。すると、門脈の血液は本来の経路を通れず、側副血行路を通って大静脈へ向かおうとします。その一つが臍の周囲の静脈(臍傍静脈)であり、これが拡張してメドゥーサの頭となります。同じ機序による他の側副血行路が、食道静脈瘤(破裂すると大量吐血)と痔核です。
ヘバーデン結節-関節リウマチの組合せは誤りです。ヘバーデン結節は、指の**遠位指節間関節(DIP関節)**に生じる骨性の隆起で、変形性関節症(指の)の所見です。中年以降の女性に多くみられます。なお、近位指節間関節(PIP関節)に生じるものはブシャール結節です。関節リウマチは、MP関節とPIP関節、手関節を侵し、DIP関節は侵されにくいという特徴があります。この「DIPを侵すのが変形性関節症、侵さないのが関節リウマチ」という対比が鑑別の要点です。
眼瞼下垂-甲状腺機能亢進症の組合せも誤りです。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)でみられるのは、眼球突出と**眼瞼後退(上眼瞼が引き上げられ、白目が広く見える)**です。眼瞼下垂とは逆の所見です。眼瞼下垂をきたすのは、動眼神経麻痺、重症筋無力症、ホルネル症候群、加齢による腱膜性のものです。
ばち指-糖尿病の組合せも誤りです。ばち指は、指先が太鼓のばちのように膨らみ、爪が丸く盛り上がる所見で、慢性の低酸素状態を示します。慢性肺疾患(間質性肺炎、気管支拡張症、肺癌)、チアノーゼ性先天性心疾患、感染性心内膜炎、肝硬変、炎症性腸疾患でみられます。糖尿病の所見ではありません。
選択肢の確認
1.へバーデン結節-関節リウマチ
誤り。ヘバーデン結節は指のDIP関節に生じる変形性関節症の所見です。
2.眼瞼下垂-甲状腺機能亢進症
誤り。バセドウ病では眼球突出と眼瞼後退がみられます。
3.メズサの頭-肝硬変
正しい。門脈圧亢進による腹壁静脈の怒張です。
4.ばち指-糖尿病
誤り。慢性の低酸素状態を示す所見です。
覚えるポイント
- メドゥーサの頭=門脈圧亢進(肝硬変)。同じ機序で食道静脈瘤と痔核。
- ヘバーデン結節=DIP関節(変形性関節症)、ブシャール結節=PIP関節。関節リウマチはDIPを侵さない。
- 眼球突出と眼瞼後退=バセドウ病。眼瞼下垂=動眼神経麻痺、重症筋無力症、ホルネル症候群。
- ばち指=慢性の低酸素(慢性肺疾患、チアノーゼ性心疾患)。