26AM64|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
感染症に罹患しやすいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
易感染性をきたす疾患を問う問題です。
解説
悪性リンパ腫は、リンパ球が腫瘍化して増殖する悪性腫瘍です。リンパ球は免疫の中心を担う細胞であるため、これが腫瘍化すると正常な免疫機能が損なわれ、感染症にかかりやすくなります。したがってこれが正答です。
さらに、悪性リンパ腫では次の要因が加わって易感染性が高まります。骨髄への浸潤による正常な白血球の減少、化学療法と放射線療法による骨髄抑制と免疫抑制、そしてステロイド薬の使用です。治療中は発熱性好中球減少症が問題となり、感染は生命に関わるため、感染予防と早期の対応が極めて重要です。
悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫(日本では大部分)に分けられます。症状は、無痛性のリンパ節腫脹(頸部、腋窩、鼠径部)と、**B症状(発熱、盗汗、6か月で10パーセント以上の体重減少)**です。診断はリンパ節の生検によります。
無痛性で持続的に大きくなるリンパ節腫脹は、施術の場でも見逃してはならない所見であり、医療機関への紹介が必要です(炎症によるリンパ節腫脹は圧痛を伴い、可動性があり、原因の改善とともに縮小します)。
血友病は、血液凝固因子(第VIII因子または第IX因子)が先天的に欠乏する伴性劣性遺伝の疾患です。出血傾向、特に**関節内出血(血友病性関節症)**と筋肉内出血が問題となりますが、免疫機能そのものは保たれるため、易感染性はきたしません。
鉄欠乏性貧血は、鉄の不足によるヘモグロビンの合成障害で、小球性低色素性貧血を呈します。白血球と免疫機能は保たれます。
遺伝性球状赤血球症は、赤血球膜の蛋白質の異常によって赤血球が球状となり、脾臓で破壊されやすくなる溶血性貧血です。貧血、黄疸、脾腫が三徴で、免疫機能の障害はありません。
選択肢の確認
1.血友病
誤り。凝固因子の欠乏による出血傾向が主体です。
2.悪性リンパ腫
正しい。リンパ球の腫瘍化と治療により易感染性をきたします。
3.鉄欠乏性貧血
誤り。ヘモグロビンの合成障害であり免疫は保たれます。
4.遺伝性球状赤血球症
誤り。溶血性貧血であり免疫の障害はありません。
覚えるポイント
- 悪性リンパ腫=無痛性のリンパ節腫脹+B症状(発熱、盗汗、体重減少)。診断は生検。
- 易感染性の原因=リンパ球の機能障害、骨髄浸潤、化学療法とステロイド薬。
- 無痛性で増大するリンパ節腫脹は医療機関へ紹介。炎症性は圧痛と可動性を伴う。
- 易感染性をきたす他の病態=白血病、再生不良性貧血、HIV感染、糖尿病、ステロイド薬の長期使用。