26AM65|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
感染症について正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
感染症の病原体と検査に関する知識を問う問題です。
解説
インフルエンザウイルス感染は迅速な検査が可能であるが正しく、正答です。
迅速抗原検査は、鼻腔や咽頭の拭い液を用いて、およそ10から15分で結果が得られる検査です。A型とB型の区別も可能で、外来で広く用いられています。ただし、発症からごく早期(おおむね12時間以内)では偽陰性となりやすいため、陰性であっても臨床経過から強く疑われる場合は、インフルエンザとして対応することが重要です。治療には抗インフルエンザ薬が用いられ、発症から48時間以内の開始が推奨されます。
麻疹は「三日ばしか」と言われているという記述は誤りです。「三日ばしか」と呼ばれるのは風疹です。風疹は、発熱と発疹が3日程度で軽快することからこの名があり、後頸部と耳介後部のリンパ節腫脹を伴います。麻疹は「はしか」と呼ばれ、風疹より重篤です。空気感染によって極めて強い感染力をもち、カタル期(発熱、咳、鼻汁、結膜炎、コプリック斑)を経て、いったん解熱しかけた後に再び発熱して発疹が出る二峰性の発熱を示します。合併症として肺炎、脳炎、そして数年後に発症する亜急性硬化性全脳炎があります。いずれも**生ワクチン(MRワクチン)**で予防します。
帯状疱疹は単純ヘルペスウイルスによる感染であるという記述も誤りです。帯状疱疹の原因は水痘・帯状疱疹ウイルスです。初感染で水痘(みずぼうそう)を起こした後、ウイルスは脊髄後根神経節に潜伏し、加齢、疲労、免疫の低下によって再活性化して、一側性に神経の走行(デルマトーム)に沿った帯状の水疱と痛みを生じます。帯状疱疹後神経痛を残すことがあり、鍼灸の対象となることも多い疾患です。なお、水疱がある時期は感染性があるため、施術の際は接触に注意し、水疱部への直接の刺鍼は避けます。
梅毒はクラミジアによる感染であるという記述も誤りです。梅毒の病原体は梅毒トレポネーマ(スピロヘータ)です。クラミジアによる感染症は性器クラミジア感染症(日本で最も多い性感染症)、オウム病、トラコーマです。
選択肢の確認
1.インフルエンザウイルス感染は迅速な検査が可能である。
正しい。鼻咽頭の拭い液を用いた迅速抗原検査が広く行われます。
2.麻疹は「三日ばしか」と言われている。
誤り。三日ばしかは風疹です。
3.帯状疱疹は単純ヘルペスウイルスによる感染である。
誤り。水痘・帯状疱疹ウイルスによります。
4.梅毒はクラミジアによる感染である。
誤り。梅毒トレポネーマ(スピロヘータ)によります。
覚えるポイント
- インフルエンザ迅速抗原検査=10から15分。発症早期は偽陰性となりやすい。
- 麻疹=はしか(空気感染、コプリック斑、二峰性発熱)。風疹=三日ばしか(後頸部リンパ節腫脹)。
- 帯状疱疹=水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化。デルマトームに沿った一側性の水疱と痛み。
- 水疱がある時期は感染性がある。水疱部への刺鍼は避け、接触に注意する。