26AM70|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
させられ体験がみられるのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
**させられ体験(作為体験)**がみられる疾患を問う問題です。
解説
**させられ体験(作為体験)は、「自分の考えや行動が、他人や外部の力によって操られている」と感じる体験です。これは自我障害(自我意識の障害)**の一つで、統合失調症に特徴的な症状です。したがってこれが正答です。
統合失調症における自我障害には、次のものが含まれます。させられ体験(作為体験)、思考吹入(考えが外から入れられる)、思考奪取(考えが抜き取られる)、思考伝播(自分の考えが周囲に伝わってしまう)、自生思考です。これらは、シュナイダーの一級症状として、診断上重視されてきました。一級症状にはほかに、考想化声、対話性幻聴(複数の声が自分について語り合う)、行為批評性幻聴(自分の行動を実況する声)が含まれます。
統合失調症の症状は、陽性症状(幻覚、特に幻聴、妄想、思考の障害、自我障害)と、陰性症状(感情の平板化、意欲の低下、思考の貧困、社会的引きこもり)に分けられます。10歳代後半から30歳代に発症し、治療は抗精神病薬による薬物療法と、心理社会的な支援(リハビリテーション、デイケア、就労支援、家族への支援)を組み合わせて行われます。
**単極性障害(うつ病)**は、気分(感情)の障害であり、抑うつ気分、興味と喜びの喪失、意欲の低下、不眠(早朝覚醒)、食欲の低下、日内変動(朝に悪い)、罪責感、希死念慮を特徴とします。重症例では微小妄想(貧困妄想、罪業妄想、心気妄想)を伴うことがありますが、させられ体験は特徴ではありません。
双極性障害は、うつ病相と躁病相を繰り返す疾患です。躁病相では、気分の高揚、多弁、観念奔逸、活動性の亢進、睡眠欲求の減少、浪費、誇大的な言動がみられます。こちらもさせられ体験は特徴ではありません。
**広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)**は、社会的なコミュニケーションと相互関係の困難、限定された興味と反復的な行動を特徴とする発達の特性です。幻覚や自我障害を主症状とするものではありません。
選択肢の確認
1.統合失調症
正しい。させられ体験は自我障害であり、統合失調症に特徴的です。
2.単極性障害
誤り。気分の障害であり、抑うつが中心です。
3.双極性障害
誤り。うつ病相と躁病相を繰り返します。
4.広汎性発達障害
誤り。社会的コミュニケーションの困難と限定的な興味が特徴です。
覚えるポイント
- させられ体験(作為体験)=自我障害。統合失調症に特徴的。
- 自我障害=させられ体験、思考吹入、思考奪取、思考伝播。シュナイダーの一級症状。
- 統合失調症=陽性症状(幻聴、妄想、自我障害)と陰性症状(感情の平板化、意欲低下)。
- うつ病=抑うつ、興味の喪失、早朝覚醒、朝に悪い日内変動、希死念慮。