26PM115第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第26回午後(科目未分類)

次の文で示す患者の病証に対して経脈の疏通を目的として治療する場合、最も適切な治療穴はどれか。「56歳の男性。主訴は右肩関節痛。右手で引き戸を右に開こうとする動作時に激痛が起こる。整形外科では、四辺形間隙症候群と診断された。」

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

四辺形間隙症候群の障害部位を経脈に置き換える症例問題です。肩関節の後外側を通る経脈を選びます。

解説

56歳の男性で、主訴は右肩関節痛右手で引き戸を右に開こうとする動作時に激痛が起こり、四辺形間隙症候群と診断されています。

四辺形間隙(クアドリラテラルスペース)は、小円筋、大円筋、上腕三頭筋長頭、上腕骨外科頸で囲まれた肩関節後面の間隙で、ここを腋窩神経と後上腕回旋動脈が通ります。この部位で神経が絞扼されると、肩関節後外側の痛み、三角筋の筋力低下や萎縮、上腕外側の感覚障害が生じます。肩の外転・外旋を伴う動作で症状が誘発されるのが特徴です。

障害部位は肩関節の後面から後外側であり、この領域を通るのは手の太陽小腸経です。小腸経は、手の第5指尺側(少沢)から始まり、前腕後内側を上行し、肘の内側(小海)を経て上腕後内側を上り、**肩関節の後面(肩貞、臑兪)から肩甲骨(天宗、秉風、曲垣)**を巡ります。肩貞は、肩関節の後下方、腋窩横紋後端の上方1寸にあり、四辺形間隙のごく近くにあたります。

したがって、小腸経を疏通する目的で選穴します。選択肢の中で小腸経に属するのは後渓であり、正答は1です。後渓は、手背、第5中手指節関節尺側の近位陥凹部、赤白肉際にあり、小腸経の兪木穴であると同時に督脈に通じる八脈交会穴でもあります。遠隔部から経脈全体の気血を通じさせる目的に適します。

他の選択肢を確認します。液門は手の少陽三焦経の滎水穴、二間は手の陽明大腸経の滎水穴、魚際は手の太陰肺経の滎火穴であり、いずれも四辺形間隙のある肩後面を通る経脈ではありません。

選択肢の確認

1.後渓
正しい。手の太陽小腸経の兪木穴で、肩関節後面を通る経脈を疏通します。

2.液門
誤り。手の少陽三焦経の滎水穴です。

3.二間
誤り。手の陽明大腸経の滎水穴です。

4.魚際
誤り。手の太陰肺経の滎火穴です。

覚えるポイント

  • 四辺形間隙=小円筋、大円筋、上腕三頭筋長頭、上腕骨外科頸。通るのは腋窩神経と後上腕回旋動脈
  • 肩関節後面は手の太陽小腸経(肩貞、臑兪、天宗)。
  • 後渓=小腸経の兪木穴、督脈に通じる八脈交会穴
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