26PM117第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第26回午後(科目未分類)

次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。「40歳の男性。主訴は肩こり。人間関係のトラブルから徐々に自覚。頸肩部の動作時痛や牽引感はないが、肩の張りが持続する。ひどくなると咽に何かがつかえた感じがする。」

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

梅核気を手がかりに肝気鬱結を見抜く症例問題です。動作時痛がないことも重要な情報です。

解説

40歳の男性で、次の所見があります。

人間関係のトラブルから徐々に自覚した肩こりという経過は、情志の失調が発端であることを示します。肝は疏泄を主り、気機(気の巡り)を調節する臓であり、精神的な負担が続くとその働きが滞ります。

頸肩部の動作時痛や牽引感はないという所見が重要です。もし筋や関節、神経根の器質的な問題であれば、動作時痛や牽引による症状の変化がみられるはずです。それがないということは、局所の構造的な問題ではなく、気の停滞による張りであることを示唆します。

肩の張りが持続するのは、気が滞って通じないためです。「通ぜざればすなわち痛む」という原則どおりです。

咽に何かがつかえた感じは、梅核気と呼ばれる症状です。梅の種が咽に引っかかったように感じるが、飲食には支障がなく、検査でも異常がないというもので、肝気鬱結によって気が咽喉部に停滞した状態を典型的に示します。現代医学的には咽喉頭異常感症に相当します。

以上から病証は肝気鬱結であり、治療方針は肝気を疏通し気滞を除く(疏肝理気)ことです。正答は1です。取穴では、太衝、期門、肝兪、陽陵泉、膻中、内関、合谷などを用い、太衝と合谷を合わせた四関穴は気を巡らせる代表的な配穴です。

他の選択肢は、腎虚に対する補益、陽明経の疏通、肝腎の補益であり、いずれも本症例の実証としての気滞には合いません。

選択肢の確認

1.肝気を疏通し気滞を除く。
正しい。梅核気と情志の失調から肝気鬱結と判断できます。

2.腎気を補益する。
誤り。腰膝のだるさや耳鳴など腎虚の所見はありません。

3.陽明経を疏通する。
誤り。飲食の不摂生や陽明経に沿う症状は示されていません。

4.肝腎経を補う。
誤り。虚証ではなく気の停滞という実の病態です。

覚えるポイント

  • 梅核気=咽の異物感、飲食に支障なし肝気鬱結の典型症状。
  • 肝気鬱結=情志の失調、胸脇の張り、ため息、イライラ、弦脈
  • 方針は疏肝理気。太衝、期門、肝兪、陽陵泉、膻中、四関穴(合谷と太衝)
26PM11626PM118
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