26PM131|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
末梢神経麻痺と罹患筋への低周波鍼通電療法で用いる経穴との組合せで最も適切なのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
末梢神経麻痺で麻痺する筋はどれかを考え、その筋の上にある経穴を選ぶ問題です。神経と筋と経穴を三つ組で覚えます。
解説
低周波鍼通電療法を末梢神経麻痺に用いる場合、麻痺した筋(罹患筋)に直接刺鍼して通電し、筋の収縮を促して萎縮を防ぎ、血流を改善します。したがって、罹患筋の上にある経穴を選ぶ必要があります。
各選択肢を検討します。
橈骨神経麻痺では、上腕三頭筋、腕橈骨筋、長・短橈側手根伸筋、総指伸筋などが麻痺し、下垂手を呈します。手五里は、上腕外側、曲池と肩髃を結ぶ線上、肘窩横紋の上方3寸にあり、上腕三頭筋外側頭付近で橈骨神経の走行に近い部位です。温溜は、前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、手関節背側横紋の上方5寸にあり、橈骨神経が支配する前腕伸筋群の上にあります。組合せとして適切であり、正答は1です。
正中神経麻痺では、円回内筋、橈側手根屈筋、長母指屈筋、深指屈筋の橈側半、母指球筋などが麻痺し、猿手を呈します。罹患筋の上にある経穴は、郄門、間使、内関、大陵など心包経の経穴です。通里は手の少陰心経の絡穴で、尺側手根屈筋の近くにあり、尺骨神経の領域です。組合せとして適切ではありません。
深腓骨神経麻痺では、前脛骨筋、長指伸筋、長母趾伸筋が麻痺し、下垂足を呈します。罹患筋の上にある経穴は、足三里、上巨虚、条口、解渓など胃経の経穴です。陽輔と懸鐘は足の少陽胆経で、下腿外側の**長・短腓骨筋(浅腓骨神経支配)**の部にあたり、適切ではありません。
脛骨神経麻痺では、下腿三頭筋、後脛骨筋、長趾屈筋などが麻痺し、**踵足(つま先立ちができない)**を呈します。罹患筋の上にある経穴は、承筋、承山、合陽、築賓などです。条口と解渓は胃経で前脛骨筋の部であり、適切ではありません。
選択肢の確認
1.橈骨神経麻痺-手五里・温溜
正しい。上腕から前腕の伸筋群にあたり、橈骨神経の罹患筋に一致します。
2.正中神経麻痺-尺沢・通里
誤り。通里は尺骨神経側にあり、正中神経の罹患筋は心包経の部です。
3.深腓骨神経麻痺-陽輔・懸鍾
誤り。腓骨筋(浅腓骨神経)の部であり、深腓骨神経の罹患筋は胃経の部です。
4.脛骨神経麻痺-条口・解渓
誤り。前脛骨筋(深腓骨神経)の部であり、脛骨神経の罹患筋は下腿後面です。
覚えるポイント
- 橈骨神経=下垂手、前腕後面(大腸経・三焦経)。正中神経=猿手、前腕前面正中(心包経)。
- 尺骨神経=鷲手、前腕前内側(心経・小腸経)。
- 深腓骨神経=下垂足、前脛骨筋(胃経)。脛骨神経=踵足、下腿後面(膀胱経)。