26PM134第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第26回午後(科目未分類)

次の文で示す症例に対する治療穴で最も適切なのはどれか。「35歳の女性。職業は事務員。右前腕前面近位部の疼痛と第1指から第4指橈側半の掌側および母指球にしびれがある。前腕の回内動作に抵抗を加えると症状が増悪する。ファレンテスト陰性。」

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

手根管症候群と円回内筋症候群を区別する症例問題です。母指球のしびれファレンテスト陰性が決め手になります。

解説

35歳の女性で、次の所見があります。

右前腕前面近位部の疼痛があり、第1指から第4指橈側半の掌側のしびれがあります。この感覚領域は正中神経の支配領域です。

母指球のしびれがある点が重要です。母指球部の皮膚は、正中神経の掌側枝(母指球枝)が支配します。この枝は手根管より近位で分岐するため、手根管症候群では母指球部の感覚は保たれます。母指球にしびれがあるということは、障害部位が手根管より近位にあることを示します。

前腕の回内動作に抵抗を加えると症状が増悪します。回内を行うのは円回内筋であり、正中神経は円回内筋の二頭の間を通過します。抵抗運動で筋が緊張すると神経の絞扼が強まり症状が悪化します。

ファレンテスト陰性であり、手根管での絞扼は否定的です。

以上より、**円回内筋症候群(前腕近位部での正中神経の絞扼)**と判断できます。

治療は、絞扼部位である前腕前面近位部の局所を対象とします。選択肢の中で、この部位に相当するのは孔最です。孔最は、前腕前外側、尺沢と太淵を結ぶ線上、手関節掌側横紋の上方7寸にあり、手の太陰肺経の郄穴です。前腕前面の近位寄りに位置し、円回内筋とその周囲へのアプローチが可能であり、郄穴として疼痛にも適します。したがって正答は2です。

他の選択肢を確認します。手三里は前腕後外側(伸筋側)で橈骨神経の領域、大陵は手関節前面で手根管の部(ファレンテスト陰性のため対象外)、四瀆は前腕後面(三焦経)であり、いずれも前腕前面近位部ではありません。

選択肢の確認

1.手三里
誤り。前腕後外側の伸筋側にあり、障害部位ではありません。

2.孔最
正しい。前腕前面の近位寄りにあり、絞扼部位に対応します。

3.大陵
誤り。手根管の部であり、ファレンテスト陰性の本症例には適しません。

4.四瀆
誤り。前腕後面にあり、障害部位ではありません。

覚えるポイント

  • 円回内筋症候群=前腕近位での正中神経絞扼。回内の抵抗運動で増悪、母指球のしびれあり
  • 手根管症候群=母指球の感覚は保たれる(掌側枝は手根管より近位で分岐)、ファレンテストとティネル徴候が陽性。
  • 孔最=肺経の郄穴(手関節掌側横紋の上方7寸)、前腕前面近位のアプローチ点。
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