26PM138第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第26回午後(科目未分類)

「69歳の男性。主訴は頻尿。一晩に2、3回トイレに行く。泌尿器科で過活動膀胱と診断された。舌診では舌根部の舌苔が厚く、腹診では下腹部の軟弱がみられた。脈診では左尺中の沈が虚であった。」本症例に対して難経六十九難に基づき、一つは肺経の経金穴を配穴した。もう一つの治療穴の部位はどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

難経六十九難による2穴の配穴のうち、片方が示されているとき、もう一方を答える問題です。同じ原則を自経にも当てはめるという発想が必要です。

解説

まず証を決めます。左尺中の沈が虚であることから、六部定位脈診の配当により腎の虚と判断できます。下腹部の軟弱という腹診所見も、腎気の不足を裏づけます。

次に難経六十九難を当てはめます。原則は「虚するものはその母を補い、実するものはその子を瀉す」です。腎は水に属し、**水を生じる母は金(肺)**です。

この原則を適用する方法は2つあり、通常は両方を組み合わせます。

第一は、母経(肺経)の本穴を補う方法です。本穴とは、その経の五行と同じ性質をもつ穴で、肺経では経金穴である経渠がこれにあたります。設問で「一つは肺経の経金穴を配穴した」とあるのがこれです。

第二は、自経(腎経)の母穴を補う方法です。腎経の五兪穴のうち金に属する穴を選びます。陰経の五兪穴は井木、滎火、兪土、経金、合水の順に配当されるため、腎経の金穴は経金穴である復溜です。

したがって、もう一つの治療穴は復溜であり、その部位は下腿後内側、アキレス腱の前縁、内果尖の上方2寸です。正答は3です。

他の選択肢が示す経穴を確認します。

「足内側、内果後下方、踵骨上方、アキレス腱付着部内側前方の陥凹部」は大鐘で、腎経の絡穴です。

「足内側、内果尖の下方1寸、内果下方の陥凹部」は照海で、陰蹻脈に通じる八脈交会穴です。

「下腿内側、脛骨内縁の後方の陥凹部、内果尖の上方2寸」は交信で、陰蹻脈の郄穴です。復溜と交信はどちらも内果尖の上方2寸にありますが、復溜はアキレス腱の前縁、交信は脛骨内縁の後方と、前後の位置で区別します。

選択肢の確認

1.足内側、内果後下方、踵骨上方、アキレス腱付着部内側前方の陥凹部
誤り。大鐘であり、腎経の絡穴です。

2.足内側、内果尖の下方1寸、内果下方の陥凹部
誤り。照海であり、陰蹻脈の八脈交会穴です。

3.下腿後内側、アキレス腱の前縁、内果尖の上方2寸
正しい。復溜であり、腎経の経金穴(母穴)です。

4.下腿内側、脛骨内縁の後方の陥凹部、内果尖の上方2寸
誤り。交信であり、陰蹻脈の郄穴です。

覚えるポイント

  • 難経六十九難=虚すれば母を補い、実すれば子を瀉す母経の本穴+自経の母穴を組み合わせる。
  • 腎(水)の母は肺(金)。肺経の本穴は経渠、腎経の金穴は復溜
  • 内果尖の上方2寸では、復溜はアキレス腱前縁、交信は脛骨内縁の後方
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