26PM147|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
四肢に鍼刺激を行うと、上脊髄性の自律神経反応が起きやすい理由として最も考えられるのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
体性-自律神経反射の分節性と全身性の違いを説明する問題です。脊髄側角の節前ニューロンがどこにあるかが鍵です。
解説
体性-自律神経反射には、大きく2つの経路があります。
脊髄性(分節性)の反射は、刺激が入力した脊髄分節、あるいはその近傍の分節から出る自律神経を介して起こる反射です。反射弓が脊髄内で完結するため、刺激した部位に対応する内臓に、限局した反応が現れます。
上脊髄性(全身性)の反射は、刺激の情報が延髄などの上位中枢に伝わり、そこから全身の自律神経活動が変化するものです。刺激部位に関係なく、全身性の反応として現れます。
この違いを決めるのが、交感神経の節前ニューロンの分布です。交感神経の節前ニューロンは、脊髄の側角(中間外側核)にあり、第1胸髄から第2または第3腰髄(T1からL2またはL3)に限って存在します。副交感神経の節前ニューロンは脳幹と仙髄(S2からS4)にあります。
**体幹(胸腹部や背腰部)**への刺激は、T1からL2の分節に入力するため、同じ分節にある交感神経節前ニューロンを直接動かすことができ、分節性の反射が起こりやすいといえます。
これに対し四肢への刺激は、上肢では頸髄から上位胸髄、下肢では腰髄から仙髄に入力しますが、これらの分節には交感神経節前ニューロンが乏しい(または存在しない)ため、分節性の反射が起こりにくく、代わりに上位中枢を介した全身性(上脊髄性)の反応が優位になります。したがって正答は2です。
選択肢の確認
1.鍼刺激で興奮する感覚神経の分布密度が高い。
誤り。密度の高さが上脊髄性反応の理由にはなりません。
2.入力する脊髄分節に自律神経節前ニューロンが少ない。
正しい。分節性反射が起こりにくく、上位中枢を介した反応が優位になります。
3.筋肉が豊富である。
誤り。筋量は反射の経路を決める要因ではありません。
4.神経叢から出た枝により支配される。
誤り。神経叢の有無は自律神経反射の性質を決めません。
覚えるポイント
- **交感神経の節前ニューロンは脊髄側角のT1からL2(L3)**にのみ存在。
- 体幹への刺激=分節性(脊髄性)反射が起こりやすい。
- 四肢への刺激=上脊髄性(全身性)の反応が優位。副交感は脳幹と仙髄S2からS4。