26PM148第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第26回午後(科目未分類)

「脊髄損傷患者に対し、仙骨部への鍼刺激を行ったところ排尿が促進した。」施術結果の機序で正しいのはどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

脊髄損傷という条件が付いていることに注目する問題です。上位中枢との連絡が絶たれているという前提から機序を絞り込みます。

解説

排尿は、仙髄(S2からS4)の排尿中枢と、橋の排尿中枢、さらに大脳による随意的な制御によって成り立っています。健常者では、膀胱に尿がたまると求心性情報が仙髄から橋へ上行し、橋の排尿中枢が排尿反射を統合して、大脳の許可のもとで排尿が起こります。

脊髄損傷では、損傷部位より上位との連絡が絶たれるため、橋や大脳による制御が働きません。しかし、損傷部位より下位の脊髄の反射弓は残っています。したがって、仙骨部への鍼刺激によって排尿が促進されたのであれば、その機序は仙髄レベルで完結する脊髄分節性の反射(体性-自律神経反射)によるものと考えられます。仙骨部の皮膚や筋への刺激が後根から仙髄に入り、同じ分節から出る骨盤神経(副交感)の活動を高めて排尿筋を収縮させ、あわせて陰部神経の活動を抑えて外尿道括約筋を弛緩させた、という説明になります。したがって正答は2です。

他の選択肢を確認します。

下腹神経の興奮は、交感神経の働きであり、排尿筋を弛緩させ内尿道括約筋を収縮させて蓄尿に働きます。排尿促進とは逆方向です。

上位排尿中枢の興奮は、脊髄損傷により連絡が絶たれているため、この症例の機序としては成り立ちません。

内臓-体性反射は、内臓からの情報が体性の反応(筋緊張や皮膚の変化)を引き起こす反射で、方向が逆です。本症例は体表への刺激が内臓機能を変化させたのですから、体性-内臓反射です。

選択肢の確認

1.下腹神経が興奮した。
誤り。下腹神経は蓄尿に働き、排尿促進とは逆です。

2.脊髄分節性の反射が起こった。
正しい。仙髄レベルで完結する体性-自律神経反射によります。

3.上位排尿中枢が興奮した。
誤り。脊髄損傷により上位との連絡が絶たれています。

4.内臓-体性反射が起こった。
誤り。方向が逆で、本症例は体性-内臓反射です。

覚えるポイント

  • 排尿の神経支配=骨盤神経(副交感)は排尿、下腹神経(交感)は蓄尿、陰部神経は外尿道括約筋
  • 排尿中枢=仙髄S2からS4、上位は
  • 脊髄損傷では損傷より下位の分節性反射は残る。体表刺激→内臓の変化は体性-内臓反射
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