26PM149|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
持続効果の長い鎮痛系の賦活を期待して鍼通電療法を行う場合、通電周波数として最も適しているのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
鍼通電の周波数と鎮痛機序の違いを問う問題です。効果の出方が速いか、持続が長いかで使い分けます。
解説
低周波鍼通電療法では、通電周波数によって働く鎮痛機序が異なることが知られています。
**低頻度通電(およそ1から5ヘルツ)**は、筋の収縮を伴う程度の強さで行うと、内因性オピオイド系(ベータエンドルフィンなど)を賦活します。この鎮痛は、効果が現れるまでに20分程度の時間を要する一方、通電終了後も長く持続するという特徴があります。また、下行性痛覚抑制系の賦活にも関与します。したがって、持続効果の長い鎮痛系の賦活を期待する場合には低頻度が適しており、正答は1です。
高頻度通電(およそ50から100ヘルツ以上)は、太い求心性線維(Aベータ)の入力を増やして脊髄後角での痛覚伝達を抑える、いわゆるゲートコントロール的な機序が主体となります。この鎮痛は、効果の発現が速い一方、通電を止めると比較的早く消失するという特徴があります。
つまり、低頻度は遅効性で持続が長い、高頻度は速効性で持続が短いという対比で覚えます。臨床では、目的に応じて周波数を選択します。
なお、鍼通電療法の安全上の注意として、心臓ペースメーカーや植込み型除細動器の装着者には行わないこと、通電経路が心臓を横切らないようにすること、頸部や頭部での通電は慎重に行うこと、皮膚の状態や患者の感じ方を確認しながら電流量を調節することが挙げられます。
選択肢の確認
1.5Hz
正しい。低頻度通電であり、内因性オピオイド系を賦活して持続の長い鎮痛をもたらします。
2.20Hz
誤り。低頻度と高頻度の中間で、持続効果の長い鎮痛系の賦活には最適とはいえません。
3.50Hz
誤り。高頻度側であり、速効性だが持続の短い鎮痛が主体です。
4.100Hz
誤り。高頻度通電で、ゲートコントロール的な速効性の鎮痛が中心です。
覚えるポイント
- 低頻度(1から5ヘルツ)=内因性オピオイド系、遅効性だが持続が長い。
- 高頻度(50から100ヘルツ)=ゲートコントロール的、速効性だが持続が短い。
- ペースメーカー装着者には通電しない。心臓を横切る通電経路を避ける。