26PM150|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
キャノンが提唱した緊急反応において副腎髄質で作用する受容体はどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
副腎髄質を支配する神経の種類と受容体を問う問題です。副腎髄質は特殊な交感神経支配である点が要点です。
解説
**キャノンの緊急反応(闘争か逃走か反応)**は、生体が危機に直面したときに、交感神経-副腎髄質系が一斉に活性化して、闘うか逃げるかに適した状態をつくるという考え方です。心拍数増加、血圧上昇、気管支拡張、瞳孔散大、血糖上昇、骨格筋への血流増加、消化管機能の抑制などが起こります。
ここで重要なのが副腎髄質の神経支配です。通常、交感神経は節前線維が交感神経節でニューロンを乗り換え、節後線維がノルアドレナリンを放出して効果器に働くという2段構えです。
ところが副腎髄質は例外で、交感神経の節前線維が直接、副腎髄質のクロム親和性細胞に接続します。この細胞は、発生学的に交感神経節後ニューロンに相当するもので、いわば「節後ニューロンが内分泌細胞に置き換わった」構造です。
節前線維の伝達物質は、交感神経でも副交感神経でも共通してアセチルコリンであり、受け手側の受容体はニコチン受容体です。したがって、副腎髄質でアセチルコリンが作用する受容体はニコチン受容体であり、正答は3です。この刺激により、副腎髄質から**アドレナリン(約8割)とノルアドレナリン(約2割)**が血中に分泌されます。
他の選択肢を確認します。アルファ受容体とベータ受容体は、アドレナリンやノルアドレナリンが結合するアドレナリン受容体で、血管や心臓、気管支といった効果器の側にあります。ムスカリン受容体は、副交感神経の節後線維が放出するアセチルコリンが作用する受容体で、心臓、消化管、腺などにあります。
選択肢の確認
1.α受容体
誤り。効果器側にあるアドレナリン受容体で、血管収縮などに関わります。
2.β受容体
誤り。同じくアドレナリン受容体で、心拍数増加や気管支拡張に関わります。
3.ニコチン受容体
正しい。副腎髄質は交感神経節前線維の支配を受け、アセチルコリンがニコチン受容体に作用します。
4.ムスカリン受容体
誤り。副交感神経の節後線維が作用する受容体です。
覚えるポイント
- 副腎髄質は交感神経節前線維が直接支配。伝達物質はアセチルコリン、受容体はニコチン受容体。
- 節前線維は交感・副交感ともにアセチルコリンとニコチン受容体。
- 分泌されるのはアドレナリンが約8割、ノルアドレナリンが約2割。キャノンの緊急反応。