26PM152|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
月経異常に対する灸療法で最も適応となるのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
鍼灸の適応と、医療機関での精査が必要な場合を見分ける問題です。器質的疾患を疑う所見があるかが判断の軸になります。
解説
月経に関わる訴えでは、まず機能性(原発性)か続発性かを見分けることが重要です。
**機能性月経困難症(原発性月経困難症)**は、子宮や卵巣に器質的な異常がなく、プロスタグランジンによる子宮の過度な収縮や、子宮頸管の狭さなどが原因と考えられるものです。特徴は、初経から数年以内(10代半ばから後半)に発症し、月経の1日目から2日目に痛みが強く、加齢や出産により軽快することが多い点です。設問の「13歳で初経を迎え、2年後から月経痛に悩んでいる」はこれに該当し、鍼灸の適応として最も適切です。したがって正答は2です。治療では、三陰交、血海、関元、気海、次髎、地機、太衝などを用い、灸を併用します。
一方、次の3つは器質的疾患や内分泌異常を疑うべきもので、まず医療機関での精査が必要です。
「40歳頃から月経量が多く、月経痛とともに月経血中に血塊が混ざる」は、過多月経と血塊を伴っており、子宮筋腫や子宮腺筋症を疑います。貧血の進行にも注意が必要です。
「28歳で月経痛が発症し、月経ごとに数日間強い下腹部痛を伴う」は、成人になってから新たに発症し、痛みが強く長いことから、続発性月経困難症として子宮内膜症などを疑います。
「頻発月経で3周期以上無排卵月経が続いている」は、排卵障害であり、視床下部・下垂体・卵巣系の内分泌異常や多嚢胞性卵巣症候群などを考え、婦人科での評価が必要です。
もちろん、これらの場合でも医療機関の治療と並行して症状緩和のために鍼灸を行うことはありますが、「最も適応となるもの」を選ぶ本問では、機能性月経困難症が答えとなります。
選択肢の確認
1.40歳頃から月経量が多く、月経痛とともに月経血中に血塊が混ざる。
誤り。子宮筋腫や子宮腺筋症を疑い、精査が必要です。
2.13歳で初経を迎え、2年後から月経痛に悩んでいる。
正しい。機能性月経困難症であり、灸療法の適応となります。
3.28歳で月経痛が発症し、月経ごとに数日間強い下腹部痛を伴う。
誤り。続発性月経困難症として子宮内膜症などを疑います。
4.頻発月経で3周期以上無排卵月経が続いている。
誤り。排卵障害であり、婦人科での評価が必要です。
覚えるポイント
- 機能性月経困難症=初経後数年以内に発症、器質的異常なし。鍼灸の良い適応。
- 続発性=成人後に発症。子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症を疑い精査。
- 過多月経と血塊、無排卵月経は医療機関での評価が先。取穴は三陰交、血海、関元、次髎など。