26PM154|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
WHOの「鍼の基礎教育と安全性に関するガイドライン(1999年)」で有痕灸を避けることとしている部位にある経穴はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
有痕灸を避けるべき部位を問う、安全と美容に関わる問題です。瘢痕が残って困るのはどこかという視点で考えます。
解説
**有痕灸(透熱灸、焦灼灸、打膿灸)**は、施灸部の組織が破壊されて水疱や痂皮となり、瘢痕(灸痕)を残します。そのため、瘢痕が残ることが患者にとって大きな不利益となる部位には行いません。
WHOの「鍼の基礎教育と安全性に関するガイドライン(1999年)」をはじめ、一般的な安全指針では、顔面部や露出部など、瘢痕が目立つ部位には有痕灸を避けることとされています。
巨髎は、顔面部、瞳孔の直下、鼻翼下縁と同じ高さにある足の陽明胃経の経穴です。顔面部にあたるため、有痕灸を避けるべき部位に該当し、正答は1です。顔面は常に露出しており、瘢痕が残れば整容上の大きな問題となります。また、顔面の皮膚は薄く、熱傷が深くなりやすい点にも注意が必要です。
他の選択肢を確認します。淵腋は側胸部(第4肋間、中腋窩線上)、環跳は殿部(大腿骨大転子頂点と仙骨裂孔を結ぶ線上)、丘墟は足関節前外側にあります。いずれも通常は衣服に覆われる部位です。
ただし、これらの部位が無条件に安全というわけではありません。淵腋は側胸部であり、深刺すれば気胸の危険があります。環跳の深部には坐骨神経が走行します。部位ごとの解剖学的なリスクは、有痕灸の可否とは別に常に意識する必要があります。
また、有痕灸を行うにあたっては、瘢痕が残ること、化膿の可能性があることを事前に十分説明し、同意を得ることが不可欠です。
選択肢の確認
1.巨髎
正しい。顔面部にあり、有痕灸を避けるべき部位です。
2.淵腋
誤り。側胸部にあり、露出部ではありません(ただし深刺による気胸には注意)。
3.環跳
誤り。殿部にあり、露出部ではありません(深部に坐骨神経)。
4.丘墟
誤り。足関節部にあります。
覚えるポイント
- 有痕灸は顔面部や露出部を避ける。瘢痕と整容上の問題を防ぐため。
- 巨髎=瞳孔の直下、鼻翼下縁と同じ高さの顔面部の経穴。
- 有痕灸は瘢痕と化膿の可能性を説明し同意を得てから行う。