26PM155|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
知熱灸を行う際に最も注意を要するのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
熱さを正確に伝えられるかどうかという視点で、施灸時に最も注意を要する対象を選ぶ問題です。
解説
知熱灸は、やや大きめの艾炷を用い、患者が熱さを感じた時点で艾を取り除く灸法で、無痕灸に分類されます。すなわち、患者からの「熱い」という申告を目安に施灸を中止することが前提となる方法です。
したがって、熱さを正確に自覚できない、あるいは自覚しても適切に伝えられない患者では、気づかないうちに熱傷を起こす危険が高くなります。
認知症の患者では、認知機能の低下により、熱さを感じても言葉で伝えられない、あるいは訴えるべき場面と理解できないことがあります。また、動かないでいることが難しく、艾炷が転がって思わぬ熱傷を起こす危険もあります。そのため、知熱灸を行う際に最も注意を要する対象であり、正答は1です。対応としては、術者が指を添えて温度を確認する、より温和な方法(棒灸や温筒灸など、術者が距離と時間を管理できる方法)を選ぶ、施灸中は目を離さない、施灸後に皮膚を必ず観察するといった配慮が必要です。
同様に注意を要する対象として、糖尿病性神経障害などで知覚が低下している患者、脊髄損傷などで感覚が失われている部位、乳幼児、意識障害のある患者、局所の血流障害がある部位が挙げられます。
他の選択肢を確認します。関節リウマチは関節の炎症と変形が問題となる疾患、骨粗鬆症は骨がもろくなる疾患、過敏性腸症候群は消化管の機能性疾患です。いずれも施術上の配慮は必要ですが、熱さの自覚や訴えを妨げるものではないため、知熱灸において最も注意を要する対象とはいえません。
選択肢の確認
1.認知症
正しい。熱さを自覚しても適切に伝えられず、熱傷の危険が高くなります。
2.関節リウマチ
誤り。関節への配慮は必要ですが、熱さの自覚は保たれます。
3.骨粗鬆症
誤り。骨のもろさが問題であり、熱の感覚には影響しません。
4.過敏性腸症候群
誤り。消化管の機能性疾患であり、熱さの自覚には影響しません。
覚えるポイント
- 知熱灸=熱さを感じた時点で艾を取り除く。患者の申告が前提。
- 熱傷の危険が高い対象=認知症、知覚低下(糖尿病性神経障害、脊髄損傷)、乳幼児、意識障害。
- 対応=術者が温度を確認、目を離さない、施灸後に皮膚を観察。