26PM156|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
第12胸神経から第2腰神経の皮膚分節領域に関連痛が現れる臓器はどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
内臓と関連痛が現れる皮膚分節の対応を問う問題です。その臓器の求心性線維がどの脊髄分節に入るかで決まります。
解説
関連痛は、内臓からの求心性線維と体表からの求心性線維が脊髄後角の同じ二次ニューロンに収束するために、内臓の痛みが対応する皮膚分節の痛みとして感じられる現象です(収束投射説)。したがって、関連痛が現れる部位は、**その臓器を支配する内臓求心性線維が入る脊髄分節の皮膚分節(デルマトーム)**に一致します。
主な臓器と脊髄分節の対応は次のとおりです。
心臓はおよそT1からT5で、関連痛は前胸部、左肩、左上肢の内側に現れます。狭心症や心筋梗塞の際の放散痛がこれにあたります。
肺と気管支はT1からT5程度です。
胃はおよそT5からT9で、心窩部から背部に痛みが現れます。
肝臓と胆嚢はおよそT6からT10で、右季肋部から右肩甲骨部に痛みが現れます。横隔膜が刺激されると、横隔神経(C3からC5)を介して右肩にも放散します。
腎臓と尿管はおよそT10からL2で、関連痛は側腹部から腰部、鼠径部、大腿内側、陰部にかけて現れます。尿路結石で側腹部から鼠径部へ痛みが放散するのはこのためです。設問の**第12胸神経から第2腰神経(T12からL2)**の皮膚分節に一致するのは腎臓であり、正答は4です。
虫垂はT10前後で、初期には臍周囲に痛みが現れ、後に右下腹部に限局します。
施術者としては、筋骨格系の痛みとして訴えられた腰痛や背部痛の背後に内臓疾患が隠れている可能性を常に念頭に置き、動作と無関係な痛み、夜間痛、発熱、血尿などの所見があれば医療機関の受診を勧めることが重要です。
選択肢の確認
1.心臓
誤り。T1からT5で、前胸部や左肩、左上肢内側に関連痛が現れます。
2.肝臓
誤り。T6からT10程度で、右季肋部から右肩甲骨部に現れます。
3.胆嚢
誤り。T6からT10程度で、右季肋部から右肩、右肩甲骨部に現れます。
4.腎臓
正しい。T10からL2に対応し、T12からL2の皮膚分節に関連痛が現れます。
覚えるポイント
- 関連痛=収束投射説。内臓と体表の求心性線維が後角で収束する。
- 心臓T1からT5(左肩・左上肢内側)、胃T5からT9、肝胆T6からT10(右肩甲部)、腎・尿管T10からL2(側腹部から鼠径部)。
- 腰背部痛の背後にある内臓疾患を見逃さない。