26PM158|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
透熱灸によるヒスタミンの分泌に直接関与するのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
ヒスタミンを貯蔵し放出する細胞を問う問題です。炎症に関わる細胞の役割を区別します。
解説
透熱灸では、施灸部の組織が熱により変性・破壊され、急性炎症反応が生じます。この過程で、ヒスタミン、プロスタグランジン、ブラジキニン、セロトニンなどの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が放出され、血管拡張、血管透過性の亢進、白血球の遊走が起こります。
ヒスタミンは、肥満細胞(マスト細胞)と好塩基球の顆粒内に貯蔵されているアミンです。組織の損傷や、IgEを介した抗原刺激、補体などの刺激により、肥満細胞が脱顆粒してヒスタミンを放出します。放出されたヒスタミンは、細動脈を拡張させて発赤と熱感を、細静脈の透過性を高めて腫脹を、そして知覚神経を刺激してかゆみを生じさせます。透熱灸によるヒスタミンの分泌に直接関与するのは肥満細胞であり、正答は3です。
他の選択肢を確認します。
好中球は、貪食能に優れ、細菌感染の最前線で働く顆粒球です。炎症の初期に組織へ遊走してきますが、ヒスタミンを貯蔵する細胞ではありません。
形質細胞は、B細胞が分化したもので、抗体(免疫グロブリン)を産生します。液性免疫を担う細胞であり、ヒスタミンとは関係しません。
マクロファージは、単球が組織に移行したもので、貪食と抗原提示、サイトカインの産生を担います。炎症の後期に壊死組織を除去し、組織修復を進めますが、ヒスタミンの主な供給源ではありません。
なお、肥満細胞はヒスタミンのほかに、ヘパリン、ロイコトリエン、プロスタグランジン、種々のサイトカインも放出します。
選択肢の確認
1.好中球
誤り。貪食を担う顆粒球で、ヒスタミンを貯蔵しません。
2.形質細胞
誤り。抗体を産生する細胞です。
3.肥満細胞
正しい。ヒスタミンを顆粒内に貯蔵し、脱顆粒により放出します。
4.マクロファージ
誤り。貪食と抗原提示、サイトカイン産生を担います。
覚えるポイント
- ヒスタミン=肥満細胞(マスト細胞)と好塩基球の顆粒に貯蔵、脱顆粒で放出。
- 作用=血管拡張(発赤・熱感)、透過性亢進(腫脹)、かゆみ。
- 好中球=貪食、形質細胞=抗体産生、マクロファージ=貪食と抗原提示。