26PM159第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第26回午後(科目未分類)

施灸によりアラキドン酸から産生される物質が引き起こす作用はどれか。

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正解: 1 または 3 または 4

正答

1、3、4

この問題のポイント

アラキドン酸代謝産物が引き起こす作用を、幅広く問う問題です。物質ごとに作用の向きが異なるため、複数の正答があります。

解説

施灸により組織が損傷されると、細胞膜のリン脂質からホスホリパーゼA2の作用でアラキドン酸が遊離し、2つの経路で代謝されます。シクロオキシゲナーゼ(COX)経路ではプロスタグランジン類、トロンボキサン、プロスタサイクリンが、リポキシゲナーゼ経路ではロイコトリエンが生成されます。これらを総称してエイコサノイドといいます。

重要なのは、同じアラキドン酸から生じながら、物質によって作用が正反対のこともあるという点です。

血管を収縮する作用をもつものがあります。**トロンボキサンA2(TXA2)**は血小板から産生され、強力な血管収縮作用と血小板凝集促進作用を示します。プロスタグランジンF2アルファも血管や気管支平滑筋を収縮させます。したがってこの記述は正しく、正答に含まれます。

血栓の発生を防止する作用をもつものもあります。**プロスタサイクリン(PGI2)**は血管内皮細胞で産生され、血管拡張作用と血小板凝集抑制作用を示します。これは血栓の形成を防ぐ方向に働くため、この記述も正しく、正答に含まれます。TXA2とPGI2が拮抗しながら止血と血流のバランスを保っています。

発痛物質の作用を増強するものもあります。**プロスタグランジンE2(PGE2)**は、それ自体の発痛作用は強くありませんが、侵害受容器を感作して、ブラジキニンなどの発痛物質に対する反応性を高めます。炎症時の痛みの増強に中心的な役割を果たすため、この記述も正しく、正答に含まれます。非ステロイド性抗炎症薬がCOXを阻害してPGE2の産生を抑えることで鎮痛作用を示すのは、この機序の裏返しです。

一方、心拍数を減少する作用は、アラキドン酸代謝産物の代表的な作用として挙げられるものではありません。心拍数の減少は、主に副交感神経(迷走神経)の働きによります。

選択肢の確認

1.血管を収縮する。
正しい。トロンボキサンA2などが血管を収縮させます。

2.心拍数を減少する。
誤り。アラキドン酸代謝産物の代表的な作用ではありません。

3.血栓の発生を防止する。
正しい。プロスタサイクリンが血小板凝集を抑制します。

4.発痛物質の作用を増強する。
正しい。プロスタグランジンE2が侵害受容器を感作します。

覚えるポイント

  • アラキドン酸代謝=COX経路(プロスタグランジン、トロンボキサン、プロスタサイクリン)リポキシゲナーゼ経路(ロイコトリエン)
  • TXA2=血管収縮と血小板凝集促進PGI2=血管拡張と血小板凝集抑制で拮抗。
  • PGE2=侵害受容器を感作して痛みを増強。NSAIDsはCOXを阻害して鎮痛。
26PM15826PM160
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