26PM95|第26回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「40歳の女性。昨日、外出後、頭痛、鼻づまり、咽喉部の痒み、眼瞼および顔面の浮腫が発生した。顔面麻痺様の症状もある。」患者の症状を引き起こす六淫で最も適切なのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
六淫のうちどの邪かを判断する症例問題です。症状が現れた部位と発症の速さが手がかりです。
解説
40歳の女性で、外出後に急に発症し、頭痛、鼻づまり、咽喉部の痒み、眼瞼および顔面の浮腫、さらに顔面麻痺様の症状がみられます。
**風邪(ふうじゃ)**の性質は次のとおりです。
第一に軽揚性・昇散性です。風は軽く上昇する性質をもつため、頭部、顔面、咽喉、体表といった上部と外側を侵しやすくなります。頭痛、鼻閉、咽の痒み、顔面の浮腫はいずれもこの性質に合致します。
第二に開泄性です。腠理を開いて汗を出させ、悪風や自汗を生じます。
第三に**遊走性(善行して数変する)**です。発症が急で、症状の場所が移動し、変化が速いという特徴です。外出後に急に発症したという経過はこれに一致します。
第四に動揺性です。けいれん、振戦、麻痺、めまいなど「揺れ動く」症状を生じます。顔面麻痺様の症状はこの性質によるもので、口眼喎斜(顔面神経麻痺)は「風」の病としてとらえられます。
第五に百病の長とされ、寒邪、湿邪、熱邪などを伴って侵入する先導役となります。
以上から、正答は2の風邪です。
他の邪を確認します。寒邪は収引性と凝滞性をもち、強い冷えと固定性の激しい痛みを生じます。湿邪は重濁性と粘滞性をもち、身体の重だるさや慢性化を特徴とします。暑邪は炎熱性と昇散性をもち、夏季に高熱、多汗、口渇、気と津液の消耗を生じます。
選択肢の確認
1.寒邪
誤り。冷えと固定性の激しい痛みが中心です。
2.風邪
正しい。急な発症、上部と体表の症状、麻痺様症状はいずれも風の性質です。
3.湿邪
誤り。身体の重だるさと慢性化が特徴です。
4.暑邪
誤り。夏季の高熱、多汗、口渇が中心です。
覚えるポイント
- 風邪=軽揚性(上部・体表)、開泄性、遊走性(急変)、動揺性(麻痺・けいれん)、百病の長。
- 顔面の浮腫や口眼喎斜は風の病としてとらえる。
- 寒=収引・凝滞、湿=重濁・粘滞、暑=炎熱・昇散、燥=乾燥、肺を傷る、火=炎上。