27AM76|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「50歳の男性。主訴は体重減少。口渇、下肢の感覚鈍麻を認める。BMI30。空腹時血糖180mg/dL、HbA1c8.9%。」本疾患について正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
同じ糖尿病の症例から、急性合併症と慢性合併症、HbA1cの意味、免疫への影響を問う問題です。合併症の分類を正確に整理します。
解説
糖尿病の合併症は、急性合併症と慢性合併症に分けられます。
急性合併症の代表が糖尿病性昏睡です。インスリンの絶対的欠乏により脂肪分解が進んでケトン体が蓄積する糖尿病性ケトアシドーシスと、著しい高血糖と脱水により高浸透圧となる高浸透圧高血糖状態があり、いずれも意識障害から昏睡に至る緊急事態です。低血糖による昏睡も急性合併症に含まれます。設問の正答です。
慢性合併症は、細小血管障害と大血管障害に分かれます。細小血管障害は糖尿病に特有で、網膜症、腎症、神経障害の三大合併症を指します。大血管障害は動脈硬化によるもので、心筋梗塞・狭心症、脳梗塞、末梢動脈疾患が該当します。したがって「大血管障害には腎症がある」は誤りで、腎症は細小血管障害です。
HbA1cは、赤血球のヘモグロビンにグルコースが結合した割合で、赤血球の寿命(約120日)を反映し、過去1から2か月の平均血糖値を表します。2週間ではありません。短期間の指標にはグリコアルブミン(過去2週間程度)が用いられます。
免疫機能は、高血糖により好中球の遊走能と貪食能が低下するため低下します。感染症にかかりやすく、治りにくいため、清潔操作の徹底が施術上も重要です。
選択肢の確認
1.免疫機能は亢進する。
誤り。高血糖により免疫機能は低下し、易感染となります。
2.HbA1cは過去2週間の平均血糖値を反映する。
誤り。過去1から2か月の平均を反映します。
3.急性合併症には昏睡がある。
正しい。ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖状態による昏睡があります。
4.大血管障害には腎症がある。
誤り。腎症は細小血管障害です。
覚えるポイント
- 急性合併症=糖尿病性昏睡(ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖状態、低血糖)。
- 細小血管障害=網膜症・腎症・神経障害、大血管障害=心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患。
- HbA1cは過去1から2か月の平均血糖。糖尿病では易感染。