27PM122第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第27回午後(科目未分類)

次の文で示す患者の病態に対し、罹患局所への施術対象となる経穴で最も適切なのはどれか。「28歳の女性。テニスを10年続けて上級者となってきた。2週間ほど前から肘の内側に痛みを感じるようになった。熱感や腫脹はない。」

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

上腕骨内側上顆炎という現代医学的な病態をとらえ、罹患している筋の上にある経穴を選ぶ問題です。

解説

28歳の女性で、テニスを10年続けて上級者2週間前から肘の内側の痛み熱感や腫脹はないという経過です。

肘の内側(内側上顆周囲)の痛みで、繰り返す動作によって生じるものは上腕骨内側上顆炎です。内側上顆には前腕の屈筋・回内筋群(円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋)が共同腱として起始し、これらの繰り返しの牽引によって起始部と筋腹に微細損傷と過緊張が生じます。テニスではフォアハンドやサーブの動作、上級者ではスピンをかける動作で負担が増します。熱感や腫脹がないことから、感染や関節炎ではなく、使い過ぎによる腱付着部症と考えられます。

罹患局所への施術対象となるのは、この屈筋・回内筋群です。心包経の郄穴である郄門は、前腕前面、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋の上方5寸にあり、まさにこの罹患筋群の上に位置します。加えて郄穴は急性症状や疼痛に用いる要穴であり、この点でも適合します。したがって正答は2です。

他の選択肢を確認します。肺経の絡穴である列欠は、前腕橈側にあり、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の間で、内側上顆から起こる筋群ではありません。大腸経の絡穴である偏歴三焦経の郄穴である会宗は、いずれも**前腕後面(伸筋側)**にあり、外側上顆から起こる伸筋群の領域です。これらは上腕骨外側上顆炎で用いる部位であり、内側の病態には合いません。

施術に際しては、安静と動作の見直し、ストレッチ、フォームの改善とあわせて行い、痛みの強い時期には無理な強刺激を避けます。

選択肢の確認

1.肺経の絡穴
誤り。列欠は前腕橈側にあり、罹患筋群の上ではありません。

2.心包経の郄穴
正しい。郄門は内側上顆から起こる屈筋群の上にあり、郄穴として疼痛にも適します。

3.大腸経の絡穴
誤り。偏歴は前腕後面の伸筋側で、外側上顆炎の領域です。

4.三焦経の郄穴
誤り。会宗も前腕後面にあり、内側の病態には合いません。

覚えるポイント

  • 内側上顆=前腕屈筋・回内筋群の起始(内側上顆炎、ゴルフ肘)。
  • 外側上顆=前腕伸筋群の起始(外側上顆炎、テニス肘、チェアテスト陽性)。
  • 郄門=心包経の郄穴、手関節掌側横紋の上方5寸。郄穴は急性・疼痛に用いる。
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