27PM124|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す病証に対して治療すべき足の経脈・経筋として最も適切なのはどれか。「26歳の男性。主訴は膝の痛み。4日前に宴会で食べ過ぎた。その後、背中の張り感やだるさとともに、趣味のバスケットボールでジャンプしたときに膝に痛みを自覚する。舌中央部に黄厚膩苔がある。」
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
飲食の不摂生と膝の痛みを一本の線でつなぐ症例問題です。舌所見が病位を教えてくれます。
解説
26歳の男性で、次の経過です。4日前に宴会で食べ過ぎた、その後に背中の張り感やだるさが出現し、バスケットボールでジャンプしたときに膝に痛みを自覚しています。舌中央部に黄厚膩苔があります。
舌診では、舌の中央部は脾胃に対応します。厚い膩苔は痰湿や食滞を、黄色い苔は熱を示します。したがって、食べ過ぎによる食滞が湿熱に転じ、脾胃(陽明)に停滞している状態と判断できます。
足の陽明胃経は、顔面から胸腹部を下り、大腿前面から膝、下腿前外側を通って足の第2指に至ります。また足の陽明経筋は、大腿四頭筋から膝蓋骨、膝蓋腱にかけて分布します。ジャンプ動作は大腿四頭筋と膝蓋腱に大きな負担をかけるため、膝前面の痛みは陽明経・経筋の走行と一致します。背部の張りも、陽明の気が滞ったことによる関連症状としてとらえられます。
したがって治療すべき足の経脈・経筋は陽明経であり、正答は3です。取穴では、足三里、上巨虚、豊隆、内庭、梁丘、犢鼻(外膝眼)などを用い、食滞と湿熱を除きつつ局所の経筋を調えます。
他の選択肢を確認します。足の太陰経は下肢内側を上行し、脾に関係しますが、膝の前面ではなく内側の症状に対応します。足の厥陰経は下肢内側から陰部、脇肋に至り、肝に関係します。足の少陽経は体側から下肢外側を通り、膝の外側の症状に対応します。
選択肢の確認
1.太陰経
誤り。下肢内側を走り、膝内側の症状に対応します。
2.厥陰経
誤り。下肢内側から陰部に至る経で、本症例とは合いません。
3.陽明経
正しい。飲食の不摂生による脾胃の湿熱と、膝前面を通る走行が一致します。
4.少陽経
誤り。下肢外側を走り、膝外側の症状に対応します。
覚えるポイント
- 舌中央部は脾胃に対応。厚膩苔=痰湿・食滞、黄苔=熱。
- 足の陽明胃経と経筋は大腿前面から膝蓋骨、下腿前外側を通る。
- 飲食の不摂生による症状は**陽明(胃・大腸)**でとらえる。取穴は足三里、上巨虚、内庭など。