27PM132第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第27回午後(科目未分類)

次の文で示す症例に対して神経を介した治療部位として最も適切なのはどれか。「52歳の女性。1年前に子宮癌で摘出手術を受けた。転移はない。会陰部の痛みとともに、尿失禁も起こるようになった。」

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

会陰部の痛みと尿失禁を支配する神経を特定し、その刺鍼部位を選ぶ問題です。

解説

52歳の女性で、子宮癌の手術後会陰部の痛み尿失禁が生じています。転移はないとされており、術後の骨盤内の操作に伴う神経の障害が関与していると考えられます。

会陰部の知覚外尿道括約筋・外肛門括約筋の運動を支配するのは**陰部神経(S2からS4)**です。陰部神経は仙骨神経叢から出て、大坐骨孔から骨盤外に出た後、坐骨棘の背側を回り、小坐骨孔から再び骨盤内(会陰部)に入り、**アルコック管(陰部神経管)**を通って会陰と外陰部に分布します。したがって、神経を介した治療部位としては、坐骨棘の内側で陰部神経に接近できる部位が適します。

その体表指標として用いられるのが、上後腸骨棘と坐骨結節下端内側を結ぶ線の上から50から60パーセントの点です。この点はおおむね坐骨棘の高さにあたり、陰部神経刺鍼の目安とされています。したがって正答は2です。

他の選択肢の部位は、殿部の別の目標に向かうものです。上後腸骨棘と大転子頂点の中点の下方4センチメートルの点など、上後腸骨棘と大転子を結ぶ線を基準にした部位は、一般に坐骨神経への刺鍼の目安として用いられ、会陰部の症状には対応しません。仙骨角と大転子頂点の中点尾骨先端と大転子頂点の中点も、陰部神経に的確に到達する指標としては用いられません。

殿部深部への刺鍼では、坐骨神経や血管の損傷を避けるため、刺入方向と深度を慎重に管理することが必要です。また、癌の術後という背景を踏まえ、医療機関での評価と連携しながら施術を行う姿勢が求められます。

選択肢の確認

1.上後腸骨棘と大転子頂点の中点の下方4cmの点
誤り。坐骨神経への刺鍼の目安であり、会陰部の症状には対応しません。

2.上後腸骨棘と坐骨結節下端内側を結ぶ線の上から50〜60%の点
正しい。坐骨棘付近で陰部神経に接近できる部位です。

3.仙骨角と大転子頂点の中点
誤り。陰部神経に到達する指標としては用いられません。

4.尾骨先端と大転子頂点の中点
誤り。同様に陰部神経の刺鍼部位ではありません。

覚えるポイント

  • 陰部神経(S2からS4)=会陰部の知覚、外尿道括約筋と外肛門括約筋の運動
  • 走行=大坐骨孔→坐骨棘の背側→小坐骨孔→アルコック管→会陰。
  • 刺鍼の目安=上後腸骨棘と坐骨結節下端内側を結ぶ線の上から50から60パーセント。深部刺鍼は方向と深度を慎重に。
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