27PM139|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「78歳の女性。主訴は疲労感。最近、疲れやすく、動くのが面倒になった。意欲が低下し、食欲も減退している。病院ではサルコペニアと言われた。」本症例の診断に用いないのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
サルコペニアの診断項目を問う症例問題です。筋量と筋機能という2つの柱を押さえます。
解説
78歳の女性で、疲れやすさ、意欲低下、食欲減退があり、サルコペニアと診断されています。
サルコペニアは、加齢に伴う骨格筋量の減少に、筋力低下または身体機能低下を伴う状態を指します。診断の枠組みは、骨格筋量の減少を必須とし、これに筋力低下(握力)または身体機能低下(歩行速度など)が加わるという考え方です。したがって、診断に用いられるのは次の3つです。
骨格筋量は、生体電気インピーダンス法(BIA)や二重エネルギーエックス線吸収測定法(DXA)によって測定します。
握力は、筋力の代表的な指標として用いられます。
歩行速度は、身体機能の代表的な指標です。ほかに、5回椅子立ち上がりテストやショートフィジカルパフォーマンスバッテリーも用いられます。
一方、**酸素飽和度(SpO2)**は、血液中のヘモグロビンがどれだけ酸素と結合しているかを示す指標で、呼吸・循環の状態を評価するものです。サルコペニアの診断項目には含まれません。したがって正答は4です。
サルコペニアは転倒、骨折、要介護状態の危険因子であり、対策はレジスタンス運動と十分な蛋白質摂取が中心です。関連する概念として、加齢により心身が脆弱化した状態をフレイル、運動器の障害により移動機能が低下した状態をロコモティブシンドロームといい、あわせて整理しておきます。
選択肢の確認
1.握力
用いる。筋力の指標として診断に含まれます。
2.歩行速度
用いる。身体機能の指標として診断に含まれます。
3.骨格筋量
用いる。診断に必須の項目です。
4.酸素飽和度
用いず、これが正答。呼吸・循環の指標であり、診断項目ではありません。
覚えるポイント
- サルコペニア=骨格筋量の減少+筋力低下(握力)または身体機能低下(歩行速度)。
- 対策はレジスタンス運動と十分な蛋白質摂取。
- 関連概念=フレイル(心身の脆弱化)、ロコモティブシンドローム(移動機能の低下)。