27PM143|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
理学検査が陽性の病態に局所刺鍼が最も有効なのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
理学検査が示す病態を特定し、局所刺鍼の適応を判断する問題です。筋や腱の障害か、関節構造の損傷かで分けます。
解説
各選択肢の理学検査が示す病態を確認します。
アプリヘンジョンテストは、肩関節を外転・外旋させたときに、脱臼するのではないかという不安感(アプリヘンジョン)が生じるかをみる検査で、反復性肩関節脱臼や肩関節不安定症を示します。膝蓋骨でも同様のテストがあります。関節の構造的不安定性が問題であり、局所刺鍼だけでは対応できません。
ラックマンテストは、膝を軽度屈曲位にして脛骨を前方に引き出し、動揺の大きさと最終域感をみる検査で、前十字靱帯損傷を示します。靱帯の断裂という構造的損傷であり、手術を含む整形外科的な対応が中心となります。
ストロークテストは、膝の内側から液体を上方へ掃き上げ、外側から押し戻して波動をみる検査で、**膝関節の関節水腫(少量の関節液貯留)**を示します。関節内の貯留であり、原因疾患の評価が必要です。
チェアテストは、肘を伸展したまま椅子を持ち上げさせ、上腕骨外側上顆に痛みが出るかをみる検査で、上腕骨外側上顆炎を示します。これは前腕伸筋群の起始部に生じた微細損傷と過緊張であり、筋・腱の局所の血流改善と筋緊張の緩和が有効です。局所刺鍼が最も効果を期待できる病態であり、正答は4です。曲池、手三里、肘髎などの局所穴に加え、伸筋群の圧痛点への刺鍼が行われます。
このように、鍼灸の適応を考えるときは、軟部組織の機能的な問題か、構造的な損傷や関節内の病変かを見分けることが重要です。構造的損傷が疑われる場合は、医療機関での診断を優先します。
選択肢の確認
1.アプリヘンジョンテスト
誤り。関節の不安定性を示し、局所刺鍼で改善する病態ではありません。
2.ラックマンテスト
誤り。前十字靱帯損傷という構造的損傷を示します。
3.ストロークテスト
誤り。関節水腫を示し、原因の評価が優先されます。
4.チェアテスト
正しい。上腕骨外側上顆炎を示し、局所刺鍼が有効な病態です。
覚えるポイント
- チェアテスト、トムゼンテスト、中指伸展テスト=上腕骨外側上顆炎。局所刺鍼の好適応。
- ラックマンテスト、前方引き出しテスト=前十字靱帯損傷。ストロークテスト、膝蓋跳動=関節水腫。
- 構造的損傷や関節内病変は医療機関での診断を優先する。